2. 高齢者世帯が見直すべき3つの「固定費」とは?

すでにリタイアしており、年金を受給している世帯が、収入を大幅に増やすのは現実的ではありません。

健全な家計運営をするためにも、特に固定費の見直しを重点的に行いましょう。

2.1 通信費(スマホ・インターネット)

大手キャリアの契約を、そのまま使い続けている高齢者世帯は少なくありません。しかし、大手キャリアの通信料は割高です。

格安SIMや大手キャリアの中でも格安プランに切り替えることで、月額5000円以上の削減が可能です。通話やメールを中心に利用している方は、格安SIMに乗り換えても生活が不便になるリスクはほとんどありません。

家族間通話が無料になるプランや、店舗サポートが充実した格安事業者も増えているため、安心して乗り換えられる環境が整っています。

2.2 保険料(生命保険・医療保険)

現役時代に民間の保険に加入し、そのまま放置している方も少なくありません。子どもが独立した後は死亡保障がほとんど必要なく、また75歳以上は後期高齢者医療制度で医療費負担が軽減されるため、民間医療保険の必要性は低下します。

現在の加入状況次第では、保険の見直しで月額数万円の削減も可能です。必要な保障を見極めたうえで、解約や掛け捨て型への切り替えを検討しましょう。

2.3 自動車関連費

自動車を保有していると、自動車税・保険料・車検代・駐車場代などの固定費が発生し続けます。自動車は「金食い虫」と呼ばれることもあり、一連の維持費で年間50万円以上かかることも珍しくありません。

運転に不安を感じ始めたら、公共交通機関やカーシェア、地域の乗合サービスへの切り替えを検討しましょう。免許返納による特典制度を活用すれば、公共交通機関の割引も受けられます。

特に、都市部では車を手放した方が経済的で安全という選択肢も十分にあり得ます。