長生きする時代になり物価も上がり続けている今、老後2000万円では足りないと感じる人もいるでしょう。

中には「老後までに3000万円くらいは準備しておきたい」と思う人もいるかもしれません。

ただ、預貯金だけで3000万円をつくるのは、低金利が続く今の環境ではなかなか難しいのが現実です。

そのため、資産運用を検討している方もいるのではないでしょうか。

そこで注目したいのが「新NISA」です。

通常の投資だと利益に約20%の税金がかかりますが、新NISAを活用すると利益に税金がかからず、そのまま受け取ることができます。

同じ投資をしても手元に残る金額が変わるので、効率よく資産を増やすことが期待できます。

本記事では、新NISAを活用して資産3000万円を目指すには、毎月どのくらい積み立てればよいのかをシミュレーションします。

はじめる年齢別に紹介するので、ご自身の状況にあわせて参考にしてみてください。

1. 65歳以上で「貯蓄が3000万円以上」ある世帯は約30%!

実際に65歳以上で「貯蓄を3000万円以上保有する世帯」がどのくらいあるのか確認しましょう。

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)貯蓄の状況」によると、世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄額の分布は以下のとおりです。

1.1 65歳以上世帯の貯蓄額分布

  • 100万円未満 8.1%
  • 100万円以上~200万円未満 3.6%
  • 200万円以上~300万円未満 3.1%
  • 300万円以上~400万円未満 3.6%
  • 400万円以上~500万円未満 3.3%
  • 500万円以上~600万円未満 3.3%
  • 600万円以上~700万円未満 2.9%
  • 700万円以上~800万円未満 2.8%
  • 800万円以上~900万円未満 3.3%
  • 900万円以上~1000万円未満 2.5%
  • 1000万円以上~1200万円未満 4.8%
  • 1200万円以上~1400万円未満 4.6%
  • 1400万円以上~1600万円未満 5.1%
  • 1600万円以上~1800万円未満 3.3%
  • 1800万円以上~2000万円未満 3.3%
  • 2000万円以上~2500万円未満 7.4%
  • 2500万円以上~3000万円未満 5.8%
  • 3000万円以上~4000万円未満 9.4%
  • 4000万円以上 20.0%
  • 平均値 2509万円
  • 中央値 1658万円

3000万円以上の貯蓄を持つ世帯は、全体の約30%にのぼります。

つまり、およそ3世帯に1世帯は3000万円以上の貯蓄がある計算です。

意外と多くの家庭が、まとまった資産を保有していることに驚く人もいるかもしれません。

一方で、貯蓄が500万円未満という世帯も21.7%あり、家庭によって資産額には大きな差があることがわかります。

2. 【新NISA】65歳までに「資産3000万円」目指すには毎月いくら積立が必要?

それでは、新NISAを活用して「65歳までに資産3000万円を目指す」には、毎月どれくらい積立をしたらよいのでしょうか。

ここでは、積立を始める年齢ごとに必要な金額をシミュレーションしました。

なお、運用利回りは年率3%を想定しています。

65歳までに「資産3000万円」を目指すには(積立期間40年・年率3%の場合)3/5

65歳までに「資産3000万円」を目指すには(積立期間40年・年率3%の場合)

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

2.1 3000万円目指すために必要な毎月の積立金額

積立開始年齢:毎月必要な積立金額(元本)

  • 25歳:月3万2709円(1570万円)
  • 30歳:月4万791円(1713万円)
  • 35歳:月5万1840円(1866万円)
  • 40歳:月6万7645円(2029万円)
  • 45歳:月9万1784円(2203万円)
  • 50歳:月13万2603円(2387万円)
  • 55歳:月21万5134円(2582万円)
    ※新NISAで運用可能な金額は元本1800万円まで
    ※運用利回りは年率3%でシミュレーション

積立投資はいつから始めるかによって、結果が大きく変わります。

当然ながら、早く積立を始めるほど1カ月あたりの負担は小さくなり、さらに運用期間が長いことで複利の力が働き、資産が雪だるま式に増えていくことが期待できます。

たとえば25歳から積立を始めた場合、毎月約3万2700円の積立で65歳までに3000万円を目指せます。

40年間で拠出した元本は約1570万円ですが、新NISAでの長期運用によって最終的には約2倍にまで資産が膨らむ計算です。

実際の資産運用では価格変動リスクなどが伴い、あくまでもシミュレーション結果ではありますが、ぜひ毎月の積立金額を決める際の目安にしてみてください。

3. 【資産3000万円を目指す】「運用利回り」で資産評価額はどれくらい変わる?

資産3000万円を目指すために、先ほどは運用利回りを年率3%と仮定してシミュレーションしましたが、実際の投資では将来の利回りを正確に予測することはできません。

では、運用利回りが変わると、毎月の積立額にはどのくらいの違いが出るのでしょうか。

3.1 【運用利回り別】25歳から積立投資「40年間」毎月いくらの積立で3000万円を目指せる?

65歳までに「資産3000万円」を目指すには(積立期間40年・年率5%の場合)4/5

65歳までに「資産3000万円」を目指すには(積立期間40年・年率5%のの場合)

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

たとえば25歳から積立を始める場合、「運用利回りが年率1%で資産3000万円を目指す」なら、65歳までの40年間で必要な積立額は月5万907円となります。

一方で、利回りが年率3%であれば月3万2709円です。

さらに利回りが年率5%まで上がれば、必要な積立額は月2万236円に抑えられ、効率的に資産を形成できることになります。

なお、日本の年金を運用するGPIFは国内外の債券や株式に分散投資していますが、2021年度以降の累積収益率は年率4.33%となっています。一つの目安にしてみてもよいかもしれません。

2001年度以降の累積収益(年金積立金管理運用独立行政法人)5/5

2001年度以降の累積収益(年金積立金管理運用独立行政法人)

出所:年金積立金管理運用独立行政法人「運用状況について」

4. ご自身のリスク許容度に合った資産形成について考えてみましょう

積立投資は、できるだけ早く始めることで毎月の負担を小さく抑えられます。

長い時間を味方につけることで、複利の効果をより大きく活かせるからです。

そのためには、まず「毎月いくら積み立てるのか」を決めることが第一歩。

積立金額を決めたら、複利の効果を得るための運用期間をできるだけ長く確保するために、家計の状況に合わせて進めていくとよいでしょう。

ただし、資産運用は利益が期待できるだけではありません。さまざまな要因により、価格変動リスクなどが伴います。

そのため、生活費を使って資産運用をするのではなく、余剰資金を用いることが大切です。

投資先の特徴や市場の動向などによく目を向けたうえで、家計や資産の状況、ご自身のリスク許容度に合った資産形成について考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料