肌寒さを感じる日が増え、今年も残りわずかとなりました。 年末にかけて、ご自身の資産状況や将来設計について、見直しを始める方も多いのではないでしょうか。

特に、平均寿命が延び「人生100年時代」といわれる今、老後のお金に対する不安は尽きません。 2024年の調査では、65歳以上がいる世帯のうち「単身世帯」が最も多い割合となり、高齢者の「おひとりさま」世帯は増加傾向にあります。

現役時代から老後に向けた計画的な準備が不可欠となるなか、公的年金や貯蓄に関する具体的なデータを知ることは、将来の備えを考える上で非常に重要です。

本記事では、増加する高齢単身世帯に焦点を当て、70歳代の貯蓄のリアル、そして公的年金の平均受給額について最新の統計データを用いて詳しく解説します。 単身で迎える老後の生活基盤を明確にし、安心できるセカンドライフのための第一歩を踏み出しましょう。

1. 「高齢者の単身世帯」はどのくらいの割合なのか?

まずは厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」より、65歳以上がいる世帯の世帯構造をみてみましょう。

1.1 65歳以上がいる世帯の世帯構造

  • 単身世帯:32.7%
  • 夫婦のみ世帯:31.8%
  • 親と未婚の子のみの世帯:20.4%
  • 三世代世帯:6.3%
  • その他の世帯:8.8%

2024年より、最も多いのが「単身世帯」となりました。次に夫婦のみ世帯、そして親と未婚の子のみの世帯の順となっています。