秋は運動会をはじめ、子どもが参加する行事の多い季節です。行事では、だんごや果物など球形の食べ物が提供されることがあり、子どもが誤飲事故を起こすケースが増えます。
2024年11月には、「PIO-NET」に1歳児が球形のチーズを食べて窒息死した情報が寄せられています。直径約2cmの球形のチーズだったそうです。
球形の個装チーズですが、「~食品による窒息 子どもを守るためにできること~(日本小児科学会)」で、窒息につながりやすい食品のひとつとして挙げられています。
そこで、この記事では独立行政法人国民生活センターに寄せられた、「球形のチーズ」に関する事故情報を紹介。事故の再発防止のためにも、寄せられた情報を見て保護者が注意するようにしましょう。
また記事中では、消費者庁による令和7年版「消費者白書」より、最新の「消費者被害の推計額」についてもご紹介します。
※投稿の画像は【写真】をご参照ください。
※今回ご紹介する内容は、独立行政法人国民生活センターの掲載許可を頂いております。
1. 【子供の誤飲事故】キャンディータイプのチーズを誤飲して亡くなったケースも
一つ目のケースは、夕食で1歳の子どもにキャンディータイプのチーズを与えた事例です。
このケースでは、子どもが苦しんでいる様子に親が気づき、すぐ吐き出させようとしたがでなかったとしています。救急車で搬送されたものの、入院してから12日後に亡くなったそうです。
他の例では、1歳の子どもがキャンディータイプのチーズをのどに詰まらせた際に、保護者が口の中のチーズを手前に掻き出し回復したケースもあります。
ただ、この場合では背中を叩いたが吐き出さず、子どもを逆さにして振ったり強く叩いたりしたが取れなく、チアノーゼになったそうです。
国民生活センターからのアドバイスとしては、球形のチーズなど窒息を起こしやすい食品は、小さく切ったり加熱して形状を変えるなど、工夫が必要だとしています。
また、球形の個装チーズだけでなく、飴やパン、豆類、グミなどでも事故が起きているそうです。