厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」にて実施した生活意識についてのアンケートによると、「苦しい(大変苦しいとやや苦しいの合計)」と回答した世帯の割合は58.9%です。
また、ゆとりがある・大変ゆとりがあると回答した世帯はわずか4.7%となっており、今の日本がいかに生活に苦しむ世帯が多いかがわかります。
1. 全世帯の生活意識
- 大変苦しい 28.0%
- やや苦しい 30.9%
- 普通 36.5%
- ややゆとりがある 4.0%
- 大変ゆとりがある 0.7%
では、実際に今の日本において、みんなはどのくらい貯蓄があるのでしょうか。
本記事では、年代別に貯蓄額の平均値と中央値を紹介します。
二人以上世帯・単身世帯にわけて紹介するので、ぜひ自分の世帯の貯蓄額が周りと比較して多いか少ないか確認してみてください。
2. 【二人以上世帯】年代別にみる貯蓄の「平均値と中央値」はいくら?
まずは、二人以上世帯の貯蓄額を確認します。
金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査」によると、二人以上世帯の貯蓄額の平均値と中央値は以下の通りです。
2.1 【二人以上世帯】世代別貯蓄額の平均値と中央値
年代:平均値・中央値
- 20歳代:382万円・84万円
- 30歳代:677万円・180万円
- 40歳代:944万円・250万円
- 50歳代:1168万円・250万円
- 60歳代:2033万円・650万円
- 70歳代:1923万円・800万円
基本的に、年齢が上がるほど貯蓄額は増えています。
20歳代世帯の平均貯蓄額は382万円ですが、60歳代世帯の貯蓄額は2033万円です。
また、注目したいのは中央値の低さです。
平均値は一部のお金持ちの貯蓄額の影響を受けるため、より実態を把握するには中央値を見る必要があります。
中央値は30歳代で180万円、50歳代でも250万円しかありません。
老後を迎える60歳代になると退職金などの受け取りで650万円まで増えますが、長寿化が進む日本では決して十分な金額とは言えないでしょう。
3. 【単身世帯】年代別にみる貯蓄の「平均値と中央値」はいくら?
次に、単身世帯の貯蓄額を確認します。
金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査」によると、単身世帯の貯蓄額の平均値と中央値は以下の通りです。
3.1 【単身世帯】世代別貯蓄額の平均値と中央値
年代 平均値 中央値
- 20歳代 161万円 15万円
- 30歳代 459万円 90万円
- 40歳代 883万円 85万円
- 50歳代 1087万円 30万円
- 60歳代 1679万円 350万円
- 70歳代 1634万円 475万円
二人以上世帯と比較して、単身世帯はさらに貯蓄額が少ない傾向です。40歳代の中央値は、わずか85万円しかありません。
また、老後を迎える60歳代における中央値は350万円、70歳代の中央値も475万円です。
475万円で老後生活を過ごすのは、難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
4. 老後にもらえる年金はいくら?
ここまで日本の世帯における貯蓄額の実態を確認しましたが、老後生活においては年金を受け取れます。
そのため貯蓄額が少なくても、年金受給額が多ければ老後生活は問題ないかもしれません。では、65歳から年金はどの程度もらえるのでしょうか。
以下の条件で、平均年収別に年金受給額の目安をシミュレーションしてみましょう。
- 1973年生まれ
- 23歳から65歳到達まで会社員として勤務
- 65歳から年金受取を開始
シミュレーションの結果は以下のとおりです。
4.1 平均年収ごとの目安年金受給額(額面)
平均年収 年金受給額の目安(額面)
- 200万円 月10万7000円
- 300万円 月12万7000円
- 400万円 月14万2000円
- 500万円 月16万2000円
- 600万円 月18万1000円
- 700万円 月19万7000円
- 800万円 月21万3000円
- 900万円 月23万4000円
平均年収300万円の人がもらえる年金額の目安は、月12万7000円です。
また、平均年収が500万円あっても、年金額の目安は月16万2000円となっています。
もちろん生活スタイルによりますが「年金だけでは生活できない」と感じる人も多いのではないでしょうか。
5. 老後生活に向けて「日々の生活を見直そう」
貯蓄額が少なかったり、見込年金受給額が少なかったりする人は、今のうちから節約や貯蓄に取り組むことが大切です。
節約は日々の積み重ねが重要です。たとえば月5000円節約できれば、年間6万円・20年間で120万円にもなります。
まずは家計簿などで支出を把握し、削れるものがないかを確認してみてください。
とくに固定費は、一度見直せば継続的な節約効果が期待できるため、削減するところがないか検討してみるとよいでしょう。
老後生活に備えるためにも、ライフスタイルや家計の状況に合った方法で年金以外の資金をどのように準備していくか今から考えてみましょう。
参考資料
苛原 寛