3. 自分で働いて稼ぐ以外の選択肢も
今回は年収1000万円世帯と年収600万円世帯のお金事情をみてきましたが、純貯蓄額でも差が見られました。収入や貯蓄額が変わることで、選択肢が増えることもあるでしょう。
一方で、生活面でみれば、共働きになることで今までかけていた時間や手間を減らす場面も出てくるでしょう。朝の時間がさらに慌ただしくなったり、家事にそこまで時間をかけられないなどあるものです。できる限り便利なモノやサービスは使いたいところですから、働き始める前から使用して慣れるといいでしょう。
また、働くとってもフリーランス、パート、正社員などさまざまな選択肢があります。段階をふまえて働き方を変えていくのも一つです。
最近では60歳代で働く方も増えており、長く働き続ける人が増えているからこそ自身で働くのも一つですが、資産運用をすることで「お金に働いてもらう」選択肢もあります。
資産運用にはリスクがありますが、「お金にも働いてもらう」ことで「自分で働く」以外の選択肢が増えます。
最近は新NISAで積立投資を行う人もいます。たとえば金融庁の「つみたてシミュレーター」で毎月5万円を利回り5%で10年間運用した結果を計算すると、772万円となります。
元本は600万円なので、10年で172万円ほどプラスになっていることがわかります。
もちろん損をするリスクがあれば、運用結果は最後にならなければわからないという面もありますが、特に物価高が続く昨今においては収入を増やす選択肢の一つになるでしょう。
年齢を重ねるほどリスクはとりにくくなりますので、現役時代のうちから可能な範囲ではじめてみるのもひとつです。
働き方も、収入を得る方法も選択肢は多々ありますから、自身にあった方法を長い目で見て考えてみましょう。
参考資料
- 厚生労働省「2024年 国民生活基礎調査の概況」
- 総務省統計局「家計調査 貯蓄・負債編 第8-2表<貯蓄・負債>年間収入階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)」
- 金融庁「つみたてシミュレーター」
宮野 茉莉子