秋が深まり、朝晩の冷え込みを感じるようになると、そろそろ冬の光熱費が気になる季節です。特に暖房代は家計に大きな負担となるため、生活費のやりくりを見直す良いタイミングといえます。
生活保護制度は、生活に困窮する方への最後のセーフティーネットとして機能する重要な公的制度です。
厚生労働大臣が定める最低生活費から収入を差し引いた額が支給され、生活扶助から葬祭扶助まで8つの種類に分かれています。
なお、寒冷地では暖房費負担を考慮した加算制度もあり、地域や世帯人数に応じて支給額が決定されます。
生活保護制度の全体像について、確認していきましょう。
※LIMOでは、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません。
1. 生活保護制度とは?
生活保護制度とは、生活に困窮する方に対して、困窮の程度に応じて必要な保護を行う公的制度です。
セーフティーネットとして機能しており、自立した生活を送るための支援として位置づけられています。
実際に支給される生活保護費は、厚生労働大臣が定める基準で計算される「最低生活費」から、収入を差し引いた額です。
2. 生活保護における「8つの扶助」とは
生活保護制度には8つの種類があり、困窮の度合いに応じて「生活扶助」「住宅扶助」「教育扶助」「医療扶助」「介護扶助」「出産扶助」「生業扶助」「葬祭扶助」に分かれます。
3. 生活保護を受けるための要件
生活保護の審査は世帯単位で行われます。
生活保護は最後のセーフティネットである以上、「手は尽くしたが、それでも生活が苦しい」という状況でなければ支給されません。
世帯員全員が保有している資産や能力などを活用しても、最低限度の生活を維持することが難しい場合に、保護が実施される仕組みです。
状況を踏まえて働くことが可能な方は、その能力に応じて働くことが求められます。年金や手当など、他の制度で給付を受けることができる場合は、まずはそれらの給付を活用しなければなりません。
また、預貯金や生活に利用されていない土地・家屋などの資産があれば、売却して生活費に充てることが求められます。
親族から援助を受けることができる場合は、援助を受けられないか検討しなければなりません。
4. 生活保護制度における「冬季加算」とは
生活保護制度には「冬季加算」という仕組みがあります。寒い季節では冬場の暖房費や必需品の負担が増加する点を考慮して、生活保護費の生活扶助に追加支給されます。
支給額は級地区分と世帯人数に応じて変わり、数千円~2万円程度です。また、支給される時期は以下のように決まっています。
- I区:10月から4月まで
- Ⅱ区:10月から4月まで
- Ⅲ区:11月から3月まで
- Ⅳ区:11月から3月まで
- Ⅴ区:11月から3月まで
- Ⅵ区:11月から3月まで
5. 生活保護の手続きの流れ
生活保護を申請する際の流れは、以下のとおりです。
- 福祉事務所で相談する
- 申請書を提出する
- 調査・家庭訪問を受ける
- 審査・決定を受ける
- 支給・ケースワーカーの支援を受ける
まず、居住地を管轄する福祉事務所の窓口で生活保護を検討している旨を伝えましょう。 世帯の収入や資産状況、他の制度活用の可能性などを確認したうえで、申請すべきかどうかを検討します。
保護を希望する場合、申請書に必要事項を記入し提出します。申請後は自治体の担当職員(ケースワーカー)の家庭訪問を経て、生活・資産状況などの調査を受けなければなりません。
調査内容を元に、保護の可否や支給額を審査し、保護費を支給するかどうかを決定します。支給が決定したあとも、受給中は収入状況申告や定期訪問があり、自立に向けた支援も行われます。
6. まとめにかえて
生活保護の申請を検討する際は、まず居住地の福祉事務所で相談することから始めましょう。
申請前に預貯金や不動産などの資産整理、他の給付制度の確認、親族からの援助可能性を十分検討することが重要です。
寒冷地にお住まいの方は、10月~4月頃に追加支給される冬季加算の存在も把握しておきましょう。


