また過去最高の私立大学平均授業料、家計の負担は重くなるばかり

国立大の授業料据え置きで私立大の淘汰が加速?

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私立大学の平均授業料は6年連続で過去最高を更新

先日の大学入試センター試験も終了し、大学受験は最後のヤマ場を迎えています。既に私立大学の入試が始まっており、その後は国公立大学の入試が待っています。

ところで、おめでたい合格後に待ち受けるのが授業料などの経済的負担です。特に初年度は入学金や施設設備費などの費用に加え、私立大学では寄付金の納付もあります。家計への負担は決して小さくありませんが、昨今における大学の授業料はどうなっているのでしょうか。

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文部科学省が昨年末に発表した調査によれば、2017年度入学の私立大学の平均授業料は90万93円(対前年比+2.5%)となり、6年連続で過去最高を更新しました。

また、入学金25万2,030円や施設設備費18万1,294円など諸費用を合わせた初年度納入額は133万3,418円(同+1.3%増)でした。これに、一応は“任意”という表向きがある寄付金を加えると、さらに数十万円は増えると考えられます。

なお、この授業料等の金額は全学部平均です。学部によって大きな差がありますが、後述する国立大学との比較の関係上、この平均値を用います。ちなみに、2017年度の私立大学の授業料(全平均 約90万円)を少し細分化すると、文系が約78万1千円、理系が約110万1千円、医歯科系が約284万7千円、家政・芸術その他が約95万7千円となっています。

いずれにせよ、受験勉強に打ち込んできた新入生が支払える金額でないことは明らかであり、一時的かどうかは別として、親(家計)の経済負担が大きくなることは間違いありません。

【授業料の推移】上昇基調が続く私立大学と据え置きが続く国立大学

ここで、初年度特有の費用がなくなった後の年間授業料(平均額)だけを見てみましょう。私立大学は前掲したように90万円ですが、国立大学は前年と変わらずの53万5千円でした。ちなみに、私立大学、国立大学の順序で授業料の推移を見てみると、以下のようになります(参考:国公私立大学の授業料等の推移)。

  • 1975年度:18万2千円、 3万6千円
  • 1980年度:35万5千円、18万0千円
  • 1985年度:47万5千円、25万2千円
  • 1990年度:61万5千円、33万9千円
  • 1995年度:72万8千円、44万7千円
  • 2000年度:78万9千円、47万8千円
  • 2005年度:83万0千円、53万5千円
  • 2010年度:85万8千円、53万5千円
  • 2015年度:87万7千円、53万5千円
  • 2016年度:90万0千円、53万5千円

物価変動率などを考慮する必要があるので、30~40年前と単純比較するのは適切ではありませんが、授業料が総じて上昇基調にあることは確かでしょう。

もはや国立大学の授業料も安くない

まず注目したいのが国立大学の授業料です。さすがに私立大学より安いものの、一昔前のような“格安感”は消失しています。

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国立大学卒業後、国内・外資系の金融機関にて23年勤務後に独立。証券アナリストなどの職務を経験し、ファイナンシャルプランナー関連等の金融系資格を多数保有。専門は株式投資、貴金属投資、年金、相続、不動産。