6. 【ご参考】厚生年金・国民年金の平均月額はいくら?

最後に、公的年金の平均額を見ていきましょう。年金生活者支援給付金の支給対象額を上回るのでしょうか。

厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台でした。

国民年金・厚生年金《平均月額と個人差》

国民年金・厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

厚生年金を平均額どおりに受け取る人は、給付金の対象外になります。

ただしグラフのように、厚生年金を月額25万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額2万円未満の低年金となる人まで、幅広い受給額帯に分布しています。

年金生活者が必ず低所得になるというわけではなく、年金生活者支援給付金の対象者になる人も、ならない人もいるとわかります。

7. 「年金生活者支援給付金」は年金生活者の生活を下支えする制度

本記事では、年金生活者の生活を下支えする「年金生活者支援給付金」について、制度の仕組みや支給要件、2025年度の給付額、そして保険料納付済期間ごとの給付額例を紹介しました。

対象者には毎年9月ごろに、日本年金機構から”みどり色の封筒”が送付されています。もうお手元に届いている人もいるでしょう。

給付額は、老齢年金・障害年金・遺族年金それぞれで条件が異なります。老齢年金生活者支援給付金については、所得や保険料納期済期間によって支給額が変わります。

大切なのは、この給付金は申請しないと受け取れない点です。

封筒が届いたら必ず内容を確認し、同封の請求書を提出しましょう。封筒が届いていない場合でも、対象と思われる方は年金事務所や自治体で確認できます。

せっかくの支援制度も知らなければ受け取ることができません。

利用できるサポートはしっかりと受け取り、家計管理を行っていきましょう。

参考資料

中島 卓哉