物価上昇や社会保険料の負担増が続く中、公的年金の重要性は一段と高まっています。
2025年度は国民年金・厚生年金ともに1.9%の増額が行われましたが、受給額は加入期間や働き方によって大きく差が出るのが現実です。
本記事では、年代別の平均年金月額や、2026年度に見直しが予定されている「在職老齢年金制度」などの最新動向も整理し、老後の生活設計に役立つ情報を解説します。
1. 日本の年金制度は「2階建て構造」仕組みをおさらい
日本の公的年金制度は、以下のような「2階建て構造」になっています。
日本の公的年金制度
出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成
1.1 1階部分:国民年金(基礎年金)
- 対象:20歳以上60歳未満の全国民
- 保険料:2025年度は月額1万7510円(一律)
- 40年間保険料を納めた場合、満額は月6万9308円(2025年度基準)
1.2 2階部分:厚生年金
- 対象:会社員、公務員など
- 保険料と年金額:収入と加入期間に応じて変動(個人差あり)
- 将来的には「厚生年金」と「国民年金」の両方を受給
さらに、公的年金に上乗せできる仕組みとして、以下のような「私的年金制度」も利用可能です。
- 企業年金
- iDeCo(個人型確定拠出年金) など