2. ふつうのシニア、年金受給額「厚生年金・国民年金」は月いくら?
厚生労働省年金局が公表している「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から厚生年金と国民年金の平均年金月額を確認します。
厚生年金の場合
- 平均年金月額:14万6429円
- 男性の平均年金月額:16万6606円
- 女性の平均年金月額:10万7200円
国民年金の場合
- 平均年金月額:5万7584円
- 男性の平均年金月額:5万9965円
- 女性の平均年金月額:5万5777円
厚生年金は、国民年金と比べて男女差があることがわかります。年金額には差がありますが、個々の就労期間や保険料の納付状況によって変わるため、あくまで参考値と考える必要があります。
こうした平均額を見ると、「もう少し収入があれば安心」と思う方も少なくないでしょう。その場合、シニア世代でも働き続けることは選択肢のひとつです。
内閣府「令和7年版高齢社会白書」によれば、「働けるうちはいつまでも」と答えた人は22.4%にのぼりました。
以下は、「何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたいか」に対する回答の割合です。
- 65歳くらいまで:23.7%
- 70歳くらいまで:20.0%
- 75歳くらいまで:13.7%
- 80歳くらいまで:5.3%
- 働けるうちはいつまでも:22.4%
- 仕事をしたいとは思わない:11.3%
- 不明・無回答:3.6%
65歳以降も働きたいと考えている人が一定数いることもわかりました。
65歳以上・二人以上世帯の平均貯蓄は約2500万円ですが、世帯ごとの差は大きく、生活の柱となるのは年金です。平均年金額を見ても十分とは言えない場合があり、多くの人が65歳以降も働くことを選択している実態が確認できます。