4. 低所得者には「後期高齢者医療制度の保険料」の軽減措置がある?
後期高齢者医療の保険料は、高収入の人ほど重くなりますが、所得が少ない人に対しては「保険料の軽減措置」が用意されています。
具体的には、世帯の所得が一定基準を下回る場合、均等割の額が2割から最大7割まで軽減される仕組みとなっています。
軽減措置の対象となる所得基準は、広域連合ごとに異なります。
たとえば北名古屋市の場合、以下の所得水準に該当する場合には保険料の軽減措置が適用されます。
さらに、災害や事業の廃止などにより大幅に所得が減った場合には、申請することで「保険料の減免」が認められる場合もあります。
より詳しく確認したい方は、お住まいの地域を管轄する都道府県の後期高齢者医療広域連合の公式サイトを参照することをおすすめします。
5. 老後の貯蓄や収入だけでなく「保険料・税金負担」も想定しておこう
本記事では、原則75歳以上の人が加入する「後期高齢者医療制度」の保険料負担について詳しく解説していました。
「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できる年金見込額は、税金や社会保険料を差し引く前の金額であるため、その点に注意が必要です。
老後の暮らしでは、受け取れる年金額に目を向けるだけでなく、実際にはそこから控除される税金や保険料も考慮し、将来に向けた備えと意識を持つことが重要だと言えるでしょう。
参考資料
- 東京都後期高齢者医療広域連合「保険料の決め方・賦課」
- 厚生労働省「令和6年度からの後期高齢者医療の保険料について」
- 厚生労働省「医療保険制度改革について」
- 厚生労働省「後期高齢者医療の保険料について」
- 北名古屋市「後期高齢者医療の保険料の軽減」
- 愛知県後期高齢者医療広域連合「保険料の軽減について」
和田 直子