5. まとめにかえて
本稿では、70歳代の貯蓄状況や65歳以上の世帯収支を詳細に見てきました。
老後資金の準備は、漠然とした不安を具体的な行動に変えることから始まります。特に、平均貯蓄額の数字に惑わされず、自身の家計状況を正確に把握することが重要です。
公的年金とこれまでの貯蓄だけで老後生活を賄いきれない可能性があるという事実は、私たちに早期の備えを促しています。現役時代の計画的な資産形成は、豊かな老後を送るための礎です。投資や貯蓄の知識を深めることで、将来の不確実性に対する備えを強化できます。
健康で長生きできることだけでなく、経済的な自立を保つことも、充実したセカンドライフには不可欠な要素といえるでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「健康寿命の令和4年値について」
- 総務省「2024年(令和6年)労働力調査」(2025年1月公表)
- 厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
石津 大希