最近は、「値上げ」があたりまえのようになっているように感じます。実際、9月も調味料や加工食品を中心に計1422品目が値上げとなっています。そんな中、年金生活に突入している65歳以上のシニア世帯のお金事情はどうなっているのでしょうか。

本記事では、総務省や厚生労働省の最新データをもとに、65歳以上シニア世帯の「毎月の生活費・貯蓄額・年金額」について解説します。

老後の生活を考えるきっかけとして参考にしてみてください。

1. 【シニア世帯】「公的年金」以外の収入が必要なシニア世帯は56.6%

厚生労働省が公表した「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」では、高齢者世帯の56.6%が公的年金だけで生活できない状況にあることを示しています。

  • 公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%の世帯:43.4%
  • 公的年金・恩給の総所得に占める割合が80~100%未満の世帯:16.4%
  • 公的年金・恩給の総所得に占める割合が60~80%未満の世帯:15.2%
  • 公的年金・恩給の総所得に占める割合が40~60%未満の世帯:12.9%
  • 公的年金・恩給の総所得に占める割合が20~40%未満の世帯:8.2%
  • 公的年金・恩給の総所得に占める割合が20%未満の世帯:4.0%

収入のすべてが「公的年金・恩給」である世帯は43.4%。残りの56.6%は、公的年金以外の所得が必要な状況にあることが、上記から読み取れます。

高齢者世帯の今の年金暮らしの実態を「生活費・貯蓄額・年金額」から見ていきましょう。