住民税非課税世帯とは、世帯全員が住民税の「所得割」と「均等割」の両方が非課税となる世帯です。

政府は物価高対策として、住民税非課税世帯に対して3万円給付を実施しました。年金受給者は給与所得者より非課税基準が緩和されているため、多くの高齢者が対象となっています。

1. 住民税非課税世帯とは?

住民税非課税世帯とは、世帯全員が住民税の「所得割」と「均等割」の両方において非課税となる世帯を指します。

所得が低い世帯に対しては、経済的負担を軽減するために住民税を非課税とする措置が取られています。

なお、住民税が非課税になる要件は以下のとおりです。

  • 生活保護を受けている
  • 障害者、未成年者、寡婦、ひとり親で、前年の所得が135万円以下である
  • 前年の所得が各市区町村の基準を下回る

住民税非課税世帯に該当するかどうかは前年の所得で判定し、その結果が翌年6月頃に通知されます。基準となる収入は市区町村ごとに若干の違いがあるため、住んでいる市区町村の基準を確認しておきましょう。

2. 住民税非課税世帯への「3万円給付」の内容

物価高が続いており、生活負担が重くなっている状況を受けて、政府は住民税非課税世帯に対して3万円の給付を行いました(子育て世帯には子ども一人あたり2万円が追加)。

なお、厚生労働省の資料←(コメント2参照)によると、住民税非課税世帯に該当する世代別の割合は以下のとおりです。

  • 30歳代:12.0%
  • 40歳代:10.0%
  • 50歳代:13.6%
  • 60歳代:21.7%
  • 70歳代:35.9%
  • 80歳代:52.5%

70歳代は3世帯に1世帯以上、80歳代は2世帯に1世帯以上の割合で、住民税非課税世帯に該当しています。

収入を年金に依存するようになることに加えて、給与所得者よりも年金受給者のほうが住民税非課税世帯に該当する基準となる収入が高いことも、高齢者世帯が住民税非課税世帯になりやすい理由の一つです。

  • アルバイトやパートの給与収入が100万円以下
  • 65歳以上で年金受給のみの人は、年金収入が155万円以下
  • 65歳未満で年金受給のみの人は、年金収入が105万円以下
  • 不動産収入等所得がある人は、収入から必要経費を引き、合計所得が45万円以下(令和2年度まで35万円以下)

完全にリタイアしている高齢者世帯は住民税非課税世帯に該当する可能性が高く、さまざまな支援を受けられる場面があります。生活の負担を軽減するためにも、自分たちが利用できる制度を確認してみてください。

3. 高齢者の移動を支える「シルバーパス」

都内に住民登録があり満70歳以上の方(寝たきりの方は除く)は、シルバーパスを利用できます。東京都のシルバーパスは、都営バスや都営地下鉄、都電などの公共交通機関を格安な料金で利用できるパスです。

費用は所得や住民税の状況により異なり、2025年4月から9月に新規購入の場合は以下のとおりです。

東京都のシルバーパス4/4

東京都福祉局「シルバーパスについて」

東京都福祉局「シルバーパスについて」

  • 住民税非課税の方や所得が一定以下の方:1000円
  • 住民税課税の方は1万255円

都内に在住で、住民税非課税世帯に該当する70歳以上の方にとって、お得に利用できるパスであることがわかります。

申込みは70歳になる誕生月の初日(誕生日が1日の場合は前月の初日)から可能で、都内約150箇所のシルバーパス発行窓口(都バスの定期券発売所やバス会社窓口など)で発行できます。

なお、東京都がお得なパスを発行している理由は、高齢者の家計負担軽減と外出促進、社会参加の後押しをサポートするためです。シルバーパスを購入すれば、その都度運賃を払うより割安になり、日常の外出や通院・買い物・観光など生活の幅が広がるでしょう。

4. まとめにかえて

住民税非課税世帯に該当するかは前年所得で判定され、例年毎年6月頃に通知されます。65歳以上で年金のみの場合は年収155万円以下が目安です。

住民税非課税世帯に対しては、生活の負担を軽減するためのさまざまな行政支援が行われています。政府だけでなく自治体も独自の支援を行っているため、ホームページや広報などで確認してみてください。

参考資料