1. 日経平均は3日ぶりに反落

2025年8月29日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比前日比110円32銭安の4万2718円47銭となりました。3日ぶりの反落です。月末を控えていたことや、日経平均は足元で上昇が続いていたことから利益確定売りが出やすい局面でした。ソニーグループ、東京エレクトロン、トヨタ自動車、ファーストリテイリングなどが売られました。

同日、大きく下げたのが外食関連銘柄です。きっかけはゼンショーホールディングス傘下の牛丼チェーン「すき家」が、牛丼など一部の商品を9月4日から値下げすると発表したことです。値上げでなく値下げです。市場はこの発表を「外食の競合間での値下げ競争が加速するのでは」との見方が広がり、関連銘柄が売られました。松屋フーズホールディングス、吉野家ホールディングス、「熱烈中華食堂日高屋」などを展開するハイデイ日高なども売られました。

今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比92ドル02セント安の4万5544ドル88セントで終えています。4日ぶりの反落です。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは29日、中国のアリババ集団が新しいAI向け半導体を開発したと伝えました。トランプ米政権が中国向けの半導体の輸出を制限していることへの対応策と見られています。投資家の間に、AI分野の競争が激化するという懸念が広がり、関連銘柄が売られました。エヌビディア、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフトなどのほか、デル・テクノロジーズなども売られました。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数、S&P500種株価指数も、ともに4日ぶりに反落しました。日本株も週初から下値圧力が高くなることが考えられます。

9月1日はレーバーデーの祝日で、米株式市場が休場となります。また週末5日には8月の米雇用統計が発表されます。結果を見極めたいと、投資家が様子見傾向になることも考えられます。

週末5日には8月の米雇用統計が発表されます。結果を見極めたいと、投資家が様子見傾向になることも考えられます。

日経平均株価

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