3. おすすめ保険商品とその選び方
今後想定されるリスクには、保険で備えることを検討しましょう。ここからは、40代の独身女性にはどのような保険がおすすめか、保険のプロが紹介します。
3.1 医療保障の基本設計
2021年度の調査によると、医療保険・医療特約への加入率は93.6%に達しており、ほとんどの人が何らかの医療保障を準備していることが分かります。
近年では入院日数の短期化に合わせて、入院日額保障だけでなく入院一時金保障も重視する人が増えています。入院日額給付金・手術給付金・入院一時金をメインに、医療保険のプランを組み立てていくと良いでしょう。
また、先進医療特約は毎月の保険料が数十~数百円でお手頃に加入できます。基本保障のひとつとして検討するのがおすすめです。
3.2 がん保障の充実化
40代のがん保険加入率は約5割と最も高くなっています。がんと診断されたときにまとまったお金を受け取れる「診断一時金」と、抗がん剤などの薬剤治療を受けた月ごとに保障される「薬剤治療給付金」を組み合わせ、女性特有のがんに手厚く備えられる特約の付加も検討しましょう。医療保険にがん特約を付加するのも選択肢のひとつです。
3.3 収入保障の確保
女性特有のがん等で治療が必要になった場合、一定期間休職せざるを得ないこともあります。就業不能保険は、60日や180日など一定の免責期間を超えて就業不能状態が続いている場合に、毎月給付金を受け取ることができる保険です。
会社員の場合は傷病手当金をふまえ、毎月の生活費で不足する分を就業不能保険で補えるようにすると良いでしょう。自営業やフリーランスの場合、傷病手当金を受け取ることができないため、就業不能保険でもしもの時に手厚く備えておくことが大切です。
3.4 老後資金の準備
保険を活用して、老後のための資産形成を行うこともできます。
個人年金保険は、毎月一定額を積み立てし、60歳や65歳など指定の年齢で積立金を受け取ることができる保険です。
加入率は約19%となっており、若干ですが女性の加入率が高い傾向にあります。
インフレ対応を考慮した外貨建てや変額タイプの人気が高まっており、公的年金の上乗せとして計画的な資産形成が可能です。
3.5 介護リスクへの備え
老後の介護リスクに備えておきたい人には、民間の介護保険や認知症保険がおすすめです。公的介護保険は現金給付を受けられるものではなく、介護が必要になると毎月一定の介護費用は必要になります。
民間の介護保険には掛け捨てタイプと貯蓄性のあるタイプの2種類がありますが、貯蓄性のあるタイプであれば介護状態にならなくても資産形成効果が期待できます。
3.6 最低限の死亡保障
独身女性であれば、死亡保障は葬儀費用程度で十分な場合が多いでしょう。定期保険など掛け捨ての死亡保障で保険料を抑えながら保障を確保することもできますが、終身保険であれば貯蓄性も兼ね備え、将来の解約返戻金を老後資金に充てることも可能です。