生命保険に加入する際の「告知義務」について、正しく理解していますか?「持病を隠して保険に入ってもバレないのでは?」「みんなも告知義務違反をしているのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、これは大きな誤解です。

告知義務違反は必ずといっていいほどバレてしまい、契約解除や給付金不支給といった深刻な結果を招く可能性があります。本記事では、告知義務違反のリスクと正しい告知方法について詳しく解説いたします。

1. 告知義務とは何か?基本的な仕組みを理解

まずは生命保険に加入する際の告知義務について整理していきましょう。

1.1 生命保険における告知義務の基本概念

告知義務とは、保険契約者が保険会社に対して、自身の健康状態や病歴について正確な情報を提供する義務のことです。保険会社は、この告知内容をもとに保険料の算定や契約の可否を判断します。

告知義務は保険制度の根幹を支える重要な仕組みです。もし虚偽の告知が横行すれば、保険の公平性が失われ、最終的には保険料の上昇につながってしまいます。

1.2 主な告知事項とその内容

保険会社によっても違いはありますが、生命保険の告知では主に以下の項目について質問されます。

現在の健康状態(過去3カ月以内)

最近3カ月以内に医師の診察、検査、治療、投薬を受けたかどうかが確認されます。完治していない風邪で受診し薬を処方されている場合なども含まれるため、注意が必要です。

過去の傷病歴(過去5年以内)

過去5年以内に継続して7日以上または合計14日以上の治療を受けた病気やケガについて詳細に告知する必要があります。入院や手術の経験も重要な告知事項となります。

がん診断歴

上皮内がんも含め、これまでにがんと診断されたことがあるかどうかは必ず確認される項目です。完治していても告知が必要となります。

健康診断結果(過去2年以内)

健康診断や人間ドックで要再検査や要精密検査の指摘を受けた場合は、その内容を詳しく告知する必要があります。

その他には、身体の障害状態や女性の場合は妊娠に関する質問に答える必要があります。