5.4 後期高齢者医療保険料

75歳以上の方が対象。所得や自治体によって保険料が異なり、原則として年金から特別徴収されます。

  • 75歳以上か後期高齢者医療制度の該当者
  • 老齢・退職・障害・死亡を理由に年金を受給
  • 年間の年金受給額が18万円以上

なお、後期高齢者医療保険料と介護保険料を合計した金額が、支払期ごとに年金から差し引かれる「特別徴収対象年金額」の2分の1を超える場合、その超過分については後期高齢者医療保険料は年金から天引きされません(特別徴収の対象外となります)。なお、この「2分の1」に該当するかどうかの判断は、各市区町村が特別徴収を行うかどうかを審査する際に確認されます。

5.5 介護保険料

65歳以上で要介護認定を受けていない方でも、所得に応じた介護保険料が年金から天引きされます(第1号被保険者)。

  • 65歳以上
  • 老齢・退職・障害・死亡を理由に年金を受給
  • 年間の年金受給額が18万円以上

6. まとめ

年金の平均月額は、国民年金で約5万7000円、厚生年金で約14万6000円とされていますが、実際には加入期間や現役時代の収入によって個人差が大きくなります。

2025年度は年金額が引き上げられますが、額面通りに受け取れるわけではなく税金や社会保険料が差し引かれるため、通知書で「手取り額」を確認することが重要です。

自分の将来の受給額は「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認できるため、まずは現状を正しく把握しましょう。

そのうえで、iDeCoや企業年金などの私的年金制度、長期的な資産形成を取り入れ、「公的年金+α」で老後の生活を安定させる準備を進めることが重要です。

参考資料

加藤 聖人