老後資金の準備はできていますか?

今回は新NISA制度を活用して50歳~65歳まで、毎月5万円の積立投資を行った場合、どれくらいの資産を築けるのかシミュレーションした結果をご紹介します。

想定利回り年率1%~5%で試算しましたので、ぜひ参考にご覧ください。

あわせて、新NISAのしくみやメリットについても解説します。

1. 【仕組みをおさらい】今さら聞けない「新NISAのメリット」は?

はじめに、新NISA制度の基本を確認しておきましょう。

NISAは、本来であれば運用益に約20.315%の税金がかかるところを、非課税で運用できる仕組みです。

この制度は2014年に導入され、2024年に「新NISA」として改正されました。

1.1 新NISAの「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の特徴を整理

【新NISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の特徴1/3

【新NISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の特徴

出所:金融庁「NISAを知る」

新NISA「成長投資枠」

  • 年間投資上限額:240万円
  • 非課税保有期間:無期限
  • 投資対象商品:上場株式・投資信託など

新NISA「つみたて投資枠」

  • 年間投資上限額:120万円
  • 非課税保有期間:無期限
  • 投資対象商品:投資信託やETF

非課税保有限度額(総枠):1800万円(うち成長投資枠1200万円)※枠の再利用が可能

新NISAの大きな魅力は、運用で得た「売却益」や「配当金」に本来かかる約2割の税金が非課税になる点です。

利益をそのまま受け取れるため、資産運用を始める際にはまず新NISAの活用を検討することをおすすめします。

また、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」は併用可能なため、自分の資金状況やライフプランに合わせた柔軟な投資ができます。

毎月コツコツ積み立てたい場合は「つみたて投資枠」、まとまった資金がある場合は「成長投資枠」と、目的に応じて使い分けられるのも特徴です。

さらに、非課税で保有できる期間が無期限となったことで、長期的な資産形成がしやすくなりました。

2. 【年利別】50歳から65歳まで「毎月5万円」を積立投資した場合の資産額は?

では、具体的な数値を用いてシミュレーションを行い、実際に運用した場合どのくらいの資産になるのかを確認していきましょう。

  • 期間:50歳から65歳までの15年間
  • 積立額:毎月5万円
  • 年利:1~5%

2.1 「毎月5万円」×15年×想定利回り「年率1~5%」でシミュレーション

【新NISA】想定利回り別「月5万円」積立投資シミュレーション結果2/3

【新NISA】運用利回り別「月5万円」積立投資シミュレーション結果

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」をもとにLIMO編集部作成

想定利回り:資産評価額※元本は900万円

  • 年1%:970万6000円
  • 年2%:1048万6000円
  • 年3%:1134万9000円
  • 年4%:1230万5000円
  • 年5%:1336万4000円

元本900万円を年利1~2%で運用できた場合、最終的な資産額はおよそ1000万円前後になる見込みです。

利回りが年4%に上がれば約1200万円、5%であれば1300万円超と、運用成果によって資産額に大きな差が生まれます。

ただし、実際の利回りは確定しているものではなく、投資には元本割れのリスクも伴います。

リスクをどこまで許容できるかは家庭や個人によって異なるため、シミュレーションを重ね、自分に合ったリスク水準で運用を検討することが大切です。

3. 【高齢者の年間所得の平均】総所得&内訳をチェック!

厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」から、高齢者世帯(※)の「1世帯あたりの平均所得金額」を見ていきましょう。

※高齢者世帯:65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の者が加わった世帯

3.1 高齢者世帯の平均所得金額

(カッコ内は総所得に占める割合)

総所得:314万8000円 (100.0%)

【内訳】

  • 稼働所得:79万7000円(25.3%)
    • うち雇用者所得(※):66万5000円(21.1%)
  • 公的年金・恩給:200万円(63.5%)
  • 財産所得:14万4000円 (4.6%)
  • 公的年金・恩給以外の社会保障給付金:1万8000円 (0.6%)
  • 仕送り・企業年金・個人年金等・その他の所得18万9000円(6.0%)

高齢者世帯の平均総所得は年314万8000円、月額に換算すると約26万円です。

主な内訳は、所得の3分の2を占める月額約16万6000円の「公的年金」と、約2割を占める月額約5万5000円の「雇用者所得」です。

この所得構成からは、高齢者世帯の生計が公的年金をベースとしながら、主に仕事による収入で補われている様子がうかがえます。

雇用者所得:世帯員が勤め先から支払いを受けた給料・賃金・賞与の合計金額で、税金や社会保険料を含む

4. 将来に向けた資産形成について考えておきましょう

今回は、50代からの積立投資について考えてきました。

50代になると、老後のお金の心配が身近なものになってきます。

「今からじゃ遅いのでは」と考えずに、老後までの時間を味方につけて、計画的に資産形成に取り組むことを検討しましょう。

毎月の拠出額と利率によっては、50歳から65歳までの15年間で1000万円前後の資産を準備できる可能性があります。

ただし、投資には元本割れなどのリスクも伴います。

資産運用はメリットとデメリットをよく把握したうえで、ご自身の許容できるリスクの範囲で検討することが大切です。

参考資料