気にはなるものの、面と向かって聞くことのできない「よそ様の貯金額」。「もしかして、貯金がないのは我が家ぐらいかも……」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、世間のリアルな貯金状況をお伝えします。貯金を増やす工夫点もご紹介するので、あわせてチェックしておきましょう。
二人以上世帯で貯金0円の割合は?
金融広報中央委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内)が2017年に実施した「家計の金融行動に関する世論調査」によると、二人以上世帯の14.1%が「銀行等の預貯金口座、または証券会社等の口座に残高がない」と回答しています。この数字は、「口座は保有しているが、現在残高はない」もしくは「口座を保有していない」と回答した世帯の合計です。
また、別の調査の結果もあわせて確認しておきましょう。2018年に総務省(統計局)が公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)」によると、二人以上世帯で「貯蓄現在高が100万円未満」と回答した割合は10%となっています(下図の左端)。
なお、この調査での「貯蓄」には、預貯金以外の生命保険及び積立型損害保険の掛金、株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券も含まれています。
両方の数字からは、二人以上世帯の1割ほどが「あまり金銭的な貯えがない状態」であることがうかがえます。
貯金0円状態から脱却するには?
先述のデータからみると、貯金額が少ない世帯は意外と多く存在しているようです。とはいえ、「周囲と同じなら大丈夫」というわけではありません。今すぐ節約に取り組み、少しずつお金を貯金へまわしていきましょう。
まずは、毎日のちょっとした習慣を見直します。毎朝自動販売機で飲み物を購入していたり、小腹がすいたときにお菓子を買いに行ったりしてはいませんか? たとえ1日に数百円の買い物でも、1カ月だと30倍近くの支出に。「1箱450円のタバコを毎日購入する」という方は、1カ月のタバコ代だけで13,500円にも膨れ上がります。
「無駄使いを一切しない」と極端に考えるのではなく、「無理のない範囲で我慢する」「購入するペースを落とす」くらいの気持ちで節約してみましょう。