2. 保険種類別:40代の加入状況と見直しポイント
実際に40代で生命保険に加入している人はどれくらいいるのでしょうか。保険別に加入率と見直しのポイントについて見ていきましょう。
2.1 医療保険の加入状況と注意点
40代の医療保険加入率は、男性74.9%、女性76.2%と、7割以上の方が医療保障を確保しています。40代以降は生活習慣病リスクが徐々に高まるため、入院や手術のリスクに対する関心が高いことが分かります。
現在の医療保険を見直す際は、保障内容が最新の医療事情に対応しているかを確認しましょう。近年は入院日数の短期化が進んでおり、従来の入院日額型だけでは十分な保障を得られない場合があります。入院一時金タイプの特約を組み合わせるなど、実際の医療費負担に見合った保障設計が重要です。
2.2 がん保険の重要性と最新事情
40代のがん保険加入率は男性46.4%、女性50.6%で、特に女性の加入率が高くなっています。これは乳がんや子宮がんなど、比較的若い年代から発症リスクがある女性特有のがんへの備えを重視している人が多いからと考えられます。
現在のがん治療は通院による薬物療法が主流となっており、働きながら治療を続ける方が増えています。古いがん保険では入院中心の保障となっているため、通院治療や収入減少に対応できる保障内容への見直しが必要です。診断一時金タイプのがん保険なら、治療費だけでなく生活費の補填にも活用できるためおすすめです。
2.3 就業不能保険:見落としがちな重要保障
働けなくなった時の備えである就業不能保険の加入率は、40代男性12.5%、女性7.9%と他の保険に比べて低い状況です。しかし、住宅ローンや教育費などの固定支出が多い40代にとって、収入減少は深刻な問題となります。
特に自営業やフリーランスの方は、会社員が受けられる傷病手当金がないため、就業不能保険の必要性がより高くなります。保障期間は「年金受給まで」「ローン完済まで」など、個々のライフステージに合わせて設定することが大切です。
3. 40代で保険見直しが必要な3つの理由
40代になったら、今加入している保険を見直しすることも大切です。なぜ40代で保険を見直すと良いのか、理由について見ていきましょう。
3.1 家計負担が最大となる年代への対応
40代は住宅ローンの返済と子どもの教育費が重なり、家計への負担が最も大きくなる年代です。この時期に万が一のことがあった場合、残された家族の経済的負担は深刻です。
現在の保障額が、住宅ローン残高や子どもが独立するまでの教育費・生活費を十分にカバーできているかを確認しましょう。一方で、子どもが既に独立している場合は、保障額を適正化して保険料負担を軽減できる可能性もあります。
3.2 健康リスクの高まりと最新医療への対応
年齢とともに病気やケガのリスクは確実に高まります。40代になると健康診断での指摘事項が増えたり、持病の治療が必要になるケースも多くなります。
保険の見直しを検討する場合、健康状態によっては新しい保険への加入が困難になることもあります。「見直しを先延ばしにしていたら病気になってしまった」という事態を避けるため、健康なうちに必要な保障を確保することが重要です。
3.3 保険商品の進歩による保障の改善
生命保険商品は年々進歩しており、過去に加入した保険であれば、同程度の保険料でもより充実した保障を得られる可能性があります。特に医療保険やがん保険は、最新の治療方法に対応した保障内容へと変化しています。
3年ごとを目安に、定期的に保険の見直しをしましょう。
定期型保険に加入している場合は、更新のたびに保険料が上がり、いずれは更新できない年齢に達します。医療保険やがん保険は高齢になるほど必要性が高まるため、更新のない終身型への見直しも検討しましょう。