3. 相続財産を整理しやすくする「生命保険」の活用法とは
相続対策にはさまざまな方法がありますが、その一つに「生命保険の活用」があります。生命保険には、相続財産を整理しやすくするメリットがあります。
3.1 メリット①相続税の非課税枠がある
生命保険の死亡保険金には「500万円 × 法定相続人の数」まで非課税枠があり、現金で受け取れるため相続税の納税資金としても活用できます。
3.2 メリット②指定した人にのこせる
死亡保険金は受取人固有の財産となるため、遺産分割協議の対象外になるため、相続人同士のトラブルを避ける効果も期待できます。
3.3 メリット③まとまった現金を得られる
受取人はまとまった現金を速やかに得られるため、葬儀費用や当面の生活資金に充てやすいという実用面での安心感も大きいです。
相続対策に役立つ「生命保険」の活用の中でも「一時払い終身保険」一つの選択肢として挙げられます。これは、保険料を一度にまとめて支払い、被保険者が亡くなった際に死亡保険金として受け取れる商品です。特に、まとまった現金資産を次の世代に非課税で効率よく引き継ぎたい場合に良いでしょう。
3.4 死亡保険金にかかる税金で注意
一方で、注意すべき点もあります。生命保険は「契約者(保険料負担者)・被保険者・受取人」の組み合わせによって、課税される税金の種類が変わります。
相続税がかかるケースもあれば、贈与税や所得税の対象になることもあり、契約形態を誤ると想定外の税負担が発生しかねません。そのため、生命保険を相続対策として利用する際には、必ず税理士やFPに確認し、最適な契約形態を選ぶことが重要です。