4. 【ランキング形式で紹介】お金持ちはどんなことにお金を使ってる?

ここからは、ラグジュアリーカードが実施した調査データをもとに、新富裕層のお金の使い方を確認していきます。

「2024年の新富裕層の消費動向」に関する調査概要は以下のとおりです。

  • 調査対象期間:2024年1月1日~2024年12月31日
  • 調査対象:期間中のラグジュアリーカード(チタンカード、ブラックカード、ゴールドカード、ブラックダイヤモンド)会員

    ※人数非公開

4.1 2024年における富裕層の主要な支出分野

  • 1位:オンライン通販
  • 2位:飲食店・レストラン
  • 3位:バー・居酒屋

オンライン通販においては、Amazonやメルカリ、Dellといったサービスの利用が中心で、リモートワークや自宅での生活を充実させたいというニーズが背景にあると考えられます。

飲食関連では、Uber Eatsの利用や高級レストランでの外食が依然として多く、食への支出は高い水準を維持しています。

さらに、ビジネスサービスへの支出は前年比2.7倍に拡大しており、INVOYやマネーフォワードなど、効率化や経費管理につながるサービスに資金を投じる傾向が強まっています。

4.2 ロレックスの取扱高は前年比で約531%増と大幅に拡大

カテゴリー別の取扱高前年比の伸び率で第3位となったのは「宝飾店・時計・銀製品」でした。

なかでも時計ブランドのロレックスは、2024年の取扱高が前年比約531%と、際立った伸びを示しています。

さらに注目されるのは購入者層で、ロレックス購入者の約4割が35歳以下という結果でした。

若年層の間でも「自分への投資」として高級時計を選ぶ動きが広がっていることがうかがえます。

一方で、やや意外なブランドにも人気が集まっています。

4.3 ユニクロ・GUでも前年比で215%の増加に

2024年におけるユニクロ・GUの取扱高は前年比約215%増を記録しました。

さらに、ラグジュアリーカード会員を対象としたライフスタイル調査では、「普段よく着るブランド」としてユニクロが42.1%でトップに選ばれています。

上記の結果から、「高級品=ステータス」という価値観にとどまらず、「自分に合ったスタイルを重視する」という姿勢が、新富裕層の間で共通の傾向として広がっていることがわかります。

5. 生活スタイルや家計の状況に合った資産形成を

ここまで、日本の富裕層について詳しく解説しました。

純金融資産が1億円以上5億円未満の「富裕層」は153万5000世帯、5000万円以上1億円未満の「準富裕層」は403万9000世帯いるとされています。

富裕層は「使うときは使う、貯めるときは貯める」という、メリハリのあるお金の使い方をしていることがわかりました。

これから資産を増やしたいと考えている方は「貯める」と「使う」の見極めができるよう、今までのお金の使い方について見直してみるとよいでしょう。

生活スタイルや家計の状況に合わせて、貯金や資産運用について検討してみてはいかがでしょうか。

参考資料

横野 会由子