2025年9月となり、秋の長雨が続く今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。秋は「老後のお金」についてじっくり考えるのに最適な季節かもしれません。
公的年金制度だけでは老後の生活費を十分に賄うことが難しいという声も聞かれ、将来に漠然とした不安を感じている人もいるでしょう。
実際に、どれくらいの年金がもらえるのか、他の人はどれくらい貯蓄しているのか、といった疑問を持つことは、老後資金計画を立てる上で非常に重要です。
本記事では、厚生労働省の最新データをもとに、60歳代の平均年金受給額や貯蓄状況を具体的に解説します。さらに、毎月の家計収支の現実や、老後の資金不足を解消するための具体的な対策についても掘り下げていきます。
1. 【60歳代】「厚生年金と国民年金」の平均受給額は月額いくらなのか?
厚生労働省「令和5年度厚生年金・国民年金事業の概況」によると、60歳代の平均年金月額は以下の結果となりました。
1.1 【60歳代(60歳~69歳)】厚生年金の平均月額
- 60歳:9万6492円
- 61歳:10万317円
- 62歳:6万3244円
- 63歳:6万5313円
- 64歳:8万1700円
- 65歳:14万5876円
- 66歳:14万8285円
- 67歳:14万9205円
- 68歳:14万7862円
- 69歳:14万5960円
※国民年金(基礎年金)の月額を含む
1.2 【60歳代(60歳~69歳)】国民年金の平均月額
- 60歳:国民年金4万3638円
- 61歳:国民年金4万4663円
- 62歳:国民年金4万3477円
- 63歳:国民年金4万5035円
- 64歳:国民年金4万6053円
- 65歳:国民年金5万9599円
- 66歳:国民年金5万9510円
- 67歳:国民年金5万9475円
- 68歳:国民年金5万9194円
- 69歳:国民年金5万8972円
※65歳未満の厚生年金保険の受給権者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、主に定額部分のない、報酬比例部分のみの者
厚生労働省の「令和5年度 厚生年金・国民年金事業の概況」によれば、65歳以降の平均的な年金額は、国民年金が月額5万円台、厚生年金が14万円台となっています。
もちろん、老後の生活を支えるうえでは、年金だけでなく、どれだけの貯蓄を確保できているかも重要な要素です。