4. 【厚生年金・国民年金】平均月額と個人差

厚生年金と国民年金の平均月額と受給権者数

厚生年金と国民年金の平均月額と受給権者数

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

厚生年金の平均年金月額は14万6429円、国民年金は5万7584円となっており、男女別に見ると以下のようになっています。

【男性】

  • 厚生年金:16万6606円
  • 国民年金:5万9965円

【女性】

  • 厚生年金:10万7200円
  • 国民年金:5万5777円

※厚生年金の平均月額には基礎年金部分が含まれます

現役時代の収入と加入期間に応じて支給額が決まる厚生年金については、男女間で6万円ほどの差が見られ、1万円未満の人から30万円以上の高額受給者まで幅があります。

国民年金のボリュームゾーンは6~7万円未満となっており、2025年度に満額を受給する場合は6万9308円となります。

収入源が公的年金のみの場合、単身世帯で200万円未満(月額約16万6000円)、二人以上世帯で合計320万円未満(月額約26万6000円)で、世帯内に住民税課税所得28万円以上の人がいない場合は窓口負担割合は1割負担となります。

5. まとめにかえて

「後期高齢者医療制度」は、75歳以上などの高齢者を対象とした公的医療保険で、所得や年金収入に応じて窓口負担が1割・2割・3割に分かれます。

2025年10月からは、現在行われている「2割負担」への切り替えに伴う配慮措置が終了し、自己負担が増える可能性があるため注意が必要です。

医療費の負担がどの程度になるかは、収入状況によって変わります。ご自身やご家族の年金収入を早めに確認し、不安があれば自治体や相談窓口でアドバイスを受けておきましょう。

将来の負担増に備えるためにも、制度のしくみを正しく理解しておくことが重要です。

参考資料

加藤 聖人