1. 日経平均は史上最高値を更新
2025年8月15日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比729円05銭高の4万3378円31銭となりました。12日には終値ベースで4万2718円となり、2024年7月11日に付けていた4万2224円を上回っていました。
その後も13日に4万3000円台に乗せ、上げ幅を拡大。14日には反落したものの、15日には反発し、再度、最高値を更新しました。
15日には、外国為替市場で円の対ドル相場が一時1ドル=147円台後半と前日よりも円安・ドル高になったことから輸出関連銘柄も買われました。
同日の取引開始前に内閣府が発表した4~6月期の国内総生産(GDP)が事前の市場予想を上回ったことから、景気の底堅さが意識されました。前日下げていた主力銘柄が買い戻されました。ソフトバンクグループは上場来の高値を更新しています。
今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比34ドル86セント高の4万4946ドル12セントで終えています。ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイによる株取得が明らかになったユナイテッドヘルス・グループが12%近く上昇し、指数上昇に影響しました。アクティビストのスターボード・バリューが保有を拡大していることが伝わったセールスフォースも買われました。
ダウ平均は昨年12月に付けた過去最高値(4万5014ドル)を一時上回る場面もありました。日経平均も週初から底堅い展開になることが期待されます。
ただ、足元での上場企業の決算内容などを見てみると、決して強いというわけではなく、減益というところも珍しくありません。現状は、連日の最高値更新に乗り遅れた投資家が買う理由を探しているような状況です。過熱感が高まると、急な調整が入ることもあるので注意したいところです。
今週、21〜23日には経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)が米国で開かれます。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言も行われます。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ再開について言及するのかどうか注目されるところです。
このため、相場が当日まで様子見傾向になることも考えられます。