3. 【地方公務員】カスタマーハラスメントの実態

総務省が今年公表した「地方公共団体における各種ハラスメントに関する職員アンケート調査」によると、過去3年間にカスタマーハラスメントを受けた経験がある人は35.0%に上りました。

3.1 都道府県職員が最も多い

団体区分別に見ると都道府県が最も多く、次いで町村、指定都市、市(人口10万人以上)と続きます。

カスタマーハラスメントを受けた経験(団体区分別)

ハラスメントを受けた経験(団体区分別)

出所:総務省「地方公共団体における各種ハラスメントに関する職員アンケート調査」

なお、年代別に見ると30歳代がもっとも多く、次は20歳代、40歳代、50歳代となります。

カスタマーハラスメントを受けた経験(年代別)

カスタマーハラスメントを受けた経験(年代別)

出所:総務省「地方公共団体における各種ハラスメントに関する職員アンケート調査」

3.2 広報広聴部門が最も多い

続いて部門別に見ていきましょう。

カスタマーハラスメントを受けた経験(部門別)

カスタマーハラスメントを受けた経験(部門別)

出所:総務省「地方公共団体における各種ハラスメントに関する職員アンケート調査」

  • 広報広聴(66.3%)
  • 各種年金保険関係(61.5%)
  • 福祉事務所(61.5%)
  • 戸籍等窓口(59.9%)
  • 税務(55.5%)

の順となっています。

カスタマーハラスメントのきっかけとなった理由として「行政サービスの利用者・取引先の不満のはけ口・嫌がらせ」が72.5%と高いことから、主に窓口対応をする部署に集中しやすい構図といえるでしょう。

総務省では主な対応策として、一人で対応させずに組織的に対応を行うことや、部門の特性に応じた対応も必要としています。

もちろん、カスタマーハラスメントは公務員だけでなく社会全体の大きな問題となっています。