年金額は毎年度見直されていて、2025年度の「国民年金」「厚生年金」は2024年度よりも1.9%増えています。

増額改定後の支給日は6月でしたので、「前回よりも年金が増えたな」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、実際のところ物価の上昇には追い付いておらず、物価高により生活費の負担が増しているため、年金が増えたという実感を得にくくなっています。

次の年金支給日は8月15日となっていますが、みなさんは年金をどれくらいもらえるのか知っていますか。

この記事では【老齢年金一覧表】をもとに、60歳~90歳以上のシニア世代が受給している「国民年金のみ」「厚生年金+国民年金」の平均月額をご紹介します。

また、《社会保険の加入対象の拡大》により「106万円の壁」はどうなるのかも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

1. 【2025年度】前年度よりも1.9%増えた年金「年金額例」をチェック!

厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」によると、2025年度の年金額は以下の通りです。

【2025年度】前年度よりも1.9%増えた年金「年金額例」をチェック!

 【2025年度】前年度よりも1.9%増えた年金「年金額例」をチェック!

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」

  • モデル夫婦世帯(※1):夫婦2人分で月額23万2784円
  • 国民年金の満額(※2):月額6万9308円

夫婦ともに国民年金(満額と仮定)を受け取る世帯の場合、2人分の合算額はひと月13万8616円となります。

公的年金(国民年金・厚生年金)ならびに年金生活者支援給付金(※3)の支給日は「偶数月の15日」です。

15日が土日・祝日の場合は直前の平日に前倒しとなります。なお、今回の改定率は「6月」に支給される4月分の年金から適用されています。

※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額
※3 公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準額以下の年金生活者を対象として、年金に上乗せして支給される