4. 自分の年金額を調べる方法
公的年金は老後生活を支える収入源であるため、すでにリタイアしている方だけでなく、現役世代の方も「自分は将来いくら受け取れるのか」を把握しておきたいところです。
将来の年金受給額の見込みは、以下の方法で調べられます。
- 「ねんきんネット」を利用する
- 「ねんきん定期便」を見る
- 公的年金シミュレーターを利用する
- 年金事務所や年金相談センターに相談する
マイナポータルの「ねんきんネット」にログインすれば、24時間いつでも最新の年金加入記録や将来の年金見込額を確認できます。ユーザーIDを取得すれば利用でき、マイナンバーカードとマイナポータル経由での連携も可能です。
年に一度、誕生月に送付される「ねんきん定期便」でも、自分の年金記録と見込額(一部の年齢では全期間記載)を確認できます。特に35歳・45歳・59歳の人には詳細な定期便が届くため、意識的に確認してみてください。
厚生労働省の公的年金シミュレーターなら、IDやパスワード無しで、将来受け取る年金額を試算できます。「ねんきん定期便」の二次元バーコードを使えば、簡単に入力できます。
全国の年金事務所や街角の年金相談センターで、窓口相談により年金記録や年金見込額を直接確認することも可能です。年金制度の不明点や疑問点をその場で質問できる点も、窓口利用のメリットといえるでしょう。
5. まとめ|自分の年金額を把握して早めの備えを
年金受給額は性別や加入期間により大きく異なり、特に女性は就業期間が短い傾向から男性より低額となっています。国民年金だけでは老後生活は厳しく、厚生年金へ加入し、できるだけ長く働くことが老後生活の安定につながります。
低所得者には年金生活者支援給付金による上乗せ支援もありますが、申請が必要です。現役世代は「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」を活用し、将来の受給見込額を把握して早めの老後資金準備を進めることが大切です。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
- 日本年金機構「ねんきんネット」
- 日本年金機構「「ねんきんネット」による電子版「ねんきん定期便」」
- 日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」
- 厚生労働省「公的年金シミュレーター」
柴田 充輝