2025年8月、今年は厳しい猛暑となりました。連日の暑さに加え、食料品や公共料金の値上げなど家計の負担も増え、節約を心がけている方も多いのではないでしょうか。

こうした中、子どもがいない世帯や、子育てを終えた世代も子育て支援の費用を負担する「子ども・子育て支援金」制度が話題になっています。

この制度は、2026年4月から導入され、国民が加入する医療保険料に上乗せして徴収される予定です。子育て支援は社会全体で支え合うべきとの考えから、この支援金は後期高齢者医療制度の加入者も負担することになっています。

後期高齢者の具体的な負担額はどれくらいになるのか、気になる方も多いでしょう。

本記事では、この制度の概要と、後期高齢者の負担額について詳しく解説します。

1. 「子ども・子育て支援金」とは?

「子ども・子育て支援金」は、国が加速する少子化を食い止めるために始める新しい制度です。

「こども未来戦略」という計画のためのお金を集めるしくみでもあります。

制度の目的は「子育て世帯のサポート」です。

児童手当をより手厚くしたり、保育所などの子育てサービスをより良くしたりすることで、子育てがしやすい環境を整えていくことを目指しています。

なお、2026年4月から、子ども・子育て支援金の財源として、全世代の医療保険料に上乗せする形で支援金が徴収されます。

2. 「子ども・子育て支援金」なぜ後期高齢者も負担するの?

では、なぜ75歳以上の後期高齢者も「子ども・子育て支援金」を負担することになったのでしょうか。

これまで、子育て支援に使うお金は主に税金や企業からの拠出金でまかなわれてきました。

しかし、少子化は加速する一方。支援をさらに充実させ、制度を維持していくには、高齢者も含めたすべての世代が支え合う必要があるのです。

3. 2026年4月から「子ども・子育て支援金」の負担増「月額いくら増える?」

では、2026年4月からの「子ども・子育て支援金」の導入によって、後期高齢者の方々の保険料は具体的にどれくらい増えるのでしょうか。

政府が想定する「医療保険に上乗せする支援金」の総額は下記のとおり、2026年度~2028年度にかけて段階的に引き上げられています。

  • 2026年度:約6000億円
  • 2027年度:約8000億円
  • 2028年度:約1兆円

この総額を、現役世代の医療保険加入者(健康保険組合、協会けんぽ、共済組合、国民健康保険など)と、後期高齢者医療制度の加入者で分担することになります。

3.1 後期高齢者1人あたりの負担増の目安

【後期高齢者】加入者1人あたりの支援金額(見込額)2/3

【後期高齢者】加入者1人あたりの支援金額(見込額)

出所:こども家庭庁長官官房総務課支援金制度等準備室「子ども・子育て支援金制度について」

【後期高齢者】加入者1人あたりの支援金額(見込額)

  • 2026年度:平均月額200円
  • 2027年度:平均月額250円
  • 2028年度:平均月額350円

こども家庭庁の資料によると、後期高齢者医療制度の加入者1人あたりの支援金額は年収により異なりますが、月額で200円~350円程度が目安となっています。

具体的な金額は、後期高齢者医療制度全体の保険料率の改定状況などにより変動するため現時点では確定しません。2026年4月からは月額数百円程度の子ども・子育て支援金の負担が増えると予定しておきましょう。

3.2 《年収別》支援金額はどれくらい?

後期高齢者医療制度では収入に応じて医療費が決定します。子ども・子育て支援金についても、収入に応じて負担額が変動します。こども家庭庁が示す目安額は下記のとおり。

《2028年度》単身世帯・年収別支援金の目安額(年金収入のみの場合)3/3

《2028年度》単身世帯・年収別支援金の目安額(年金収入のみの場合)

出所:こども家庭庁長官官房総務課支援金制度等準備室「子ども・子育て支援金制度について」をもとにLIMO編集部作成

《2028年度》単身世帯・年収別支援金の目安額(年金収入のみの場合)

  • 年収80万円:月額 50円(均等割7割軽減)
  • 年収160万円:月額 100円(均等割7割軽減)
  • 年収180万円:月額 200円(均等割5割軽減)
  • 年収200万円:月額 350円(均等割2割軽減)
  • 年収250万円:月額 550円(軽減なし)
  • 年収300万円:月額 750円(軽減なし)

4. まとめにかえて

ここまで、2026年4月から導入される「子ども・子育て支援金」について、特に後期高齢者の負担に焦点を当てて解説しました。後期高齢者医療制度の加入者は、2026年度から段階的に支援金の負担が始まり、2028年度には月額平均350円程度の負担が見込まれています。

ただし、この金額は年収によって変動するため、具体的な負担額は個々の状況によって異なります。支援金制度の目的は、少子化対策のために子育て支援を充実させ、社会全体で子どもたちを支えることです。この制度は、今後の日本の社会のあり方を考える上で重要な一歩となるでしょう。

公的な制度は頻繁に内容が変更されることもあるため、ご自身の負担額について最新情報を確認するようにしましょう。

参考資料