コレクタブルカーのオークションは海外でも活況

日本国内で流通している中古車の多くは、オークションを通して取引され、クルマの価値が決まる。そのなかでも世界中のカーコレクターや投資家が参加するのがコレクタブルカーのオークションだ。

コレクタブルカーとは値段をつけることが難しい、スーパーカーやヴィンテージカー、クラシックカー、レーシングカーなど、高額で希少性があるクルマのことで、オークションにかけることにより、手に入れたい人が値段をつけて落札する、とても理にかなったものと言える。

史上最高落札価格は約53億9328万円

コクレクタブルカーのオークションは海外でも活況で、特にRMサザビーズとボナムスが数多くのオークションを開催している。

たとえば、昨年モントレーで行ったRMサザビーズのオークションでは、175台が出品され、最高落札額だったのが、1962年製『フェラーリ250GTO by Scaglietti』だった。当時のレートで約53億9328万円となり、クルマのオークションでは史上最高額となった。

国内では2019年1月11日に、幕張メッセ国際展示場・イベントホールで『第2回東京オートサロン・オークション with BH Auction』が開催された。

出品台数は第1回目の16台から大幅に増えて50台にもなった。そのため、オークションは5時間以上にもおよぶ休みなしの長丁場で、すべて終了したのは21時近くだった。司会とコンダクターは渡辺裕之氏とクリス・ペプラー氏が前後半で交代して務めあげ、開会宣言は前回に引き続き堺正章氏が行った。

最高落札額が期待された『MERCEDES-BENZ 300 SL GULLWING AMG』

50台ものコレクタブルカーを入念にチェックするビッダー(登録入札者)


BHオークションに参加できるのはビッダー(登録入札者)のみとなるが、見ることは誰でもできる。また、電話での入札も並行して行われ、世界中から入札可能。

買い手の購入検討のためのガイドラインとして、エスティメイト(落札予想価格帯)というのがあらかじめ設けられ、クルマによっては販売者の希望金額として、リザーブド(最低落札価格)が設定されたものもあり、リザーブドに達成しない場合は、たとえ入札があっても落札にはいたらない。

今回の出品台数50台のうち、注目されたクルマとオークション結果を紹介すると、11台が製造されたAMGのコンバージョンモデルで、その内2台のみの右ハンドル仕様の1台である、1955年製の『MERCEDES-BENZ 300 SL GULLWING AMG』。

これは、1億3,500万~1億6,000万円がエスティメイトで、どのくらいの金額で落札されるのか期待されたが出品中止になり、のちに商談が成立している。

最高額が期待されたメルセデス・ベンツ『300 SL GULLWING AMG』