夏休みの今、塾や習い事などの「学校外活動費」が増える時期でもあります。子どもの成長は喜ばしい反面、教育費が家計に与える影響は小さくありません。特に「私立は高い」と思われがちですが、実は公立でも見逃せない出費があるのをご存じでしょうか。今回は、最新データをもとに、公立・私立別の教育費の実態と、将来に備える家計対策について、ファイナンシャル・プランナーの視点からわかりやすく解説します。

1. 幼稚園から高校までの教育費総額《公立》も意外とかかる?

2024年12月に公表された「令和5年度子供の学習費調査」によると、公立と私立で学習費総額に大きな差があることがわかります。

特に小学校では、公立が1年間で33万6265円に対し、私立は182万8112円と約5.4倍の差があります。中学校では公立が54万2475円に対し、私立が156万359円かかります。

高校でも公立は59万7752円に対し、私立は103万283円と、私立はすべての段階で高額です。なかでも私立小学校は学校教育費だけで100万円を超えており、給食費や学校外活動費も高水準です。

1.1 見えにくい支出「学校外活動費」に注意

また、塾や習い事などの「学校外活動費」も家計に大きな影響を与えており、公立小学校でも年間21万6107円かかっています。公立中学校でも学校外活動費が35万6061円と学校教育費を上回る支出となっています。

このように、公立であっても教育費の負担は軽視できず、見えにくい費用が積み重なる傾向があります。将来の進路に応じて、早めに教育費の資金計画を立てておくことが家計管理の重要なポイントです。