暑い日差しが和らぎ、過ごしやすい季節が近づく8月下旬。年金を受け取っている人の中には、この夏の物価上昇を改めて実感した人も多いかもしれません。

食料品や日用品の価格が上がり続ける中、公的年金だけで生活を維持することは簡単なことではありません。このような状況に対応するため、国が設けているのが「年金生活者支援給付金」です。

これは公的年金だけでは不十分な人々の生活を支援するための制度であり、一定の要件を満たす人に継続的に支給されます。

今回の記事では、この制度の概要から対象者の詳細、さらには具体的な給付額や手続き方法まで、知っておくべきポイントをまとめて解説します。

1. 年金生活者支援給付金とは

「年金生活者支援給付金」ってどんな制度?

年金生活者支援給付金制度について

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」

「年金生活者支援給付金」とは、公的年金を含めてもなお所得の低い世帯を対象とする給付金です。2カ月に一度の年金支給日に、公的年金に上乗せして支給されます。

近年しばしば実施されている「住民税非課税世帯への給付金」などの一時的な支援とは異なり、要件を満たす限り継続して受け取ることができる恒久的な支援制度です。

年金生活者支援給付金は、以下の3つの種類があります。

1.1 年金生活者支援給付金は3種類

  • 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

それぞれの支給対象者を確認しましょう。