3. 2025年分の年金にかかる所得税の取り扱い

2025年分の年金にかかる所得税は、12月の年金支払い時に、改正後の基礎的控除額で計算した1年分の税額と、源泉徴収した税額とで精算をします。この際、1年分の税額よりも多くの金額が源泉徴収されている場合、還付が発生します。

2025年分の公的年金の源泉徴収額は、基礎的控除額を用いて計算しています。(詳細以下画像)

「各月の年金支払い時」は、源泉徴収時に用いられる控除額です。一方「令和7年12月の精算時」は、最終的な税額を算出する際に用いられる控除額です。

還付のイメージは、12月にそれまで徴収された税額と最終的な税額を照合し、還付額を算出します。12月は年金支給月のため、還付と同時に源泉徴収による納税も行われます。そのため、還付額と税額が相殺された後の金額が「還付金」として手元に返ってくる形です。(詳細以下画像)

給与を受け取っている人が受ける「年末調整」に近いイメージとおさえておきましょう。

次章では、還付の際の注意点を解説します。