2. 基礎控除は2025年度からどう変わった?
2025年度の税制改正において、基礎控除は現行の48万円から、最大で95万円まで拡大されました。これまでの控除額は、以下のとおりです。
- 所得2400万円以下:48万円
- 所得2400万円超〜2450万円以下:32万円
- 所得2450万円超〜2500万円以下:16万円
- 所得2500万円超:0円
多くの人が、48万円の控除を受けられるようなものでした。
2025年度からは、この控除額が以下のように変わります。
- 合計所得⾦額132万円以下:95万円
- 合計所得⾦額132万円超336万円以下:88万円(2027年分以後は58万円)
- 合計所得⾦額336万円超489万円以下:68万円(2027年分以後は58万円)
- 合計所得⾦額489万円超655万円以下:63万円(2027年分以後は58万円)
- 合計所得⾦額655万円超2350万円以下:58万円
所得に応じて控除額が複数の段階に分かれています。2350万円超の部分については改正がないため、現行と同じく0〜48万円の控除となります。年金受給者の場合、年金収入のみであれば、95万円の控除を受けられる可能性は十分あるといえそうです。
なお、所得金額132万円超〜655万円以下の人については、2年間のみ控除額が上がります。2027年以降は58万円となるため、注意しましょう。
次章では、2025年分の年金にかかる所得税の取り扱いを解説します。