2024年から開始した『新NISA』。「なんとなくやってる」という方や、「始めたいけどまだやってない…」という方もいるのではないでしょうか。
日本証券業協会のデータによると、NISA口座開設数は全金融機関で2647万口座となっています(2025年3月末時点)。2023年3月時点で1874万件だったことから、新NISAをきっかけに口座開設した人も多いと考えられます。
本記事では、今からNISAを始めるか迷っている50代の方向けに、50歳代から新NISAで積立投資を始めた場合、15年後に資金がどれくらい増えているかというシュミレーションを解説します。想定利回り1~5%の5通りを紹介するので、自分に合ったリスク許容度での運用が見つかるかもしれません。
資産運用は、時間を味方につけることで効果が大きくなります。もし「もう少ししたら始めよう」と考えている方がいたら、本記事のシュミレーションを参考にしてみてください。
1. 新NISAはメリットがたくさん!主な変更点をおさらい
まず、新NISA制度について確認しましょう。
NISAは運用益が非課税になる制度です。NISAを利用しない場合、運用益に対して20.315%の税金がかかります。
2014年に開始した旧NISAと比べて主に変わった点は、NISA制度が恒久化したこと、さらに年間投資枠と非課税保有限度額が拡大したことです。また、旧NISAでは一般NISAかつみたてNISAのどちらかを選択する必要がありましたが、新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠を併用することができます。詳しい内容を見ていきましょう。
1.1 【新NISA】「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の特徴
新NISA「成長投資枠」
- 年間投資上限額:240万円
- 非課税保有期間:無期限
- 投資対象商品:上場株式・投資信託など
新NISA「つみたて投資枠」
- 年間投資上限額:120万円
- 非課税保有期間:無期限
- 投資対象商品:投資信託やETF
非課税保有限度額(総枠):1800万円(うち成長投資枠1200万円)※枠の再利用が可能
旧NISAは投資期間が定められていましたが、新NISAになり制度が恒久化されました。
新NISAのメリットは、運用で得た「売却益(譲渡益)」や「配当金」「分配金」が非課税になる点です。利益を全額受け取ることができるため、投資をするならまず新NISAを検討してみてはいかがでしょうか。
旧NISAでは一般NISAとつみたてNISAのどちらかを選ぶ必要がありました。新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が併用できるため、長期的な資産形成は「つみたて投資枠」、まとまった資金を運用したい場合は「成長投資枠」というように使い分けることができます。つみたて投資枠が利用できないファンドは、成長投資枠で投資することができます。
旧NISAの場合、保有期間に上限がありました。一般NISAは5年、つみたてNISAは20年でしたが、新NISAは保有期間が無制限のため、長期投資に向いています。
2. 【年利1~5%】50歳から65歳まで「毎月5万円」を積立投資した場合
では、実際に運用を行った場合いくらになるのでしょうか。以下の条件をもとにシミュレーションをしてみましょう。
- 期間:50歳から65歳までの15年間
- 積立額:毎月5万円
- 年利:1~5%
2.1 【シミュレーション結果】「毎月5万円」×15年×想定利回り「年率1~5%」でいくらになる?
想定利回り:資産評価額※元本は900万円
- 年1%:970万6000円
- 年2%:1048万6000円
- 年3%:1134万9000円
- 年4%:1230万5000円
- 年5%:1336万4000円
元本が900万円で15年間、年1%で運用できた場合70万6000円もの運用益が出る想定です。1000万円には届かないものの、高いリスクを取りたくない方でも、低金利の預金と比較すると大きな違いです。
年2%で運用できた場合は148万6000円もの運用益が、年3%で運用できた場合は234万9000円もの運用益が出る想定です。
さらに、年4%で運用できた場合は330万5000円もの運用益が、年5%で運用できた場合は436万4000円もの運用益が出る想定になります。
同じ元本なのに、利回りが高いシュミレーションの方が運用益が大きくなっているのは、複利というしくみによるものです。運用で出た運用益を再投資することで投資の元手が手厚くなっていることが理由です。
高い利回りの方が効果が大きいものの、この結果はシュミレーションによるものであり、実際の投資では元本割れのリスクがある点をしっかり理解してから投資商品を選びましょう。
低リスクで運用を始めたい方は債券や変動幅の狭い投資信託、リスクを取れる方は株式型の投資信託やETF(上場投資信託)などが選択肢にあります。
リスクの許容度は個人によって異なります。投資商品は利回りが高いほどリスクも大きくなるため、損失が大きくなる可能性も高いのです。自分が許容できるリスクを確かめた上で、投資は自己責任で行いましょう。
投資商品はたくさんあるので、自分で調べたり、場合によってはFPや金融機関などプロに相談してみましょう。
3. 50歳代からでも資産形成は間に合う
50代になってから、老後の生活について考えることが増えた方もいるかもしれません。これまで貯蓄ができていなかった方でも、時間を味方につけることで資産形成がしやすくなります。
例えば今55歳の方は、70歳までに15年間あります。一度に大きな金額を投資することは難しくても、毎月の積立を始めることで、時間をかけて資産形成をするという方法があります。
これまで貯蓄できていなかった方でも、新NISAを追い風に新しく運用を始めてみるのも良い機会だと言えるでしょう。
投資には元本割れのリスクが伴います。目先の利益にとらわれず、あくまで余裕資金で無理のない程度の金額を運用に回していきましょう。
老後は年金収入が主となる方が多いですが、自分でも資産形成をしておくことで資金面で余裕のある生活を送れるかもしれません。老後も働くシニア世代が増えていますが、仕事をしている方は、何歳まで仕事を続けるかイメージしつつ、セカンドライフへ向けて計画を立ててみてください。

