2024年12月をもって、新たな「紙の保険証」の発行が終了したことをご存じでしょうか。
いよいよ2025年8月からは、これまで使われてきた「後期高齢者医療被保険者証(紙の保険証)」も使用できなくなります。
しかし、マイナンバーカードの取得率や、マイナ保険証の利用登録は依然として伸び悩んでおり、特に高齢世帯では「切り替えが不安」という声も少なくありません。
本記事では、紙の保険証が廃止されたあとの流れとともに、「登録していない人はどうなるのか」「どんな手続きが必要なのか」など、後期高齢者やご家族が押さえておくべきポイントをわかりやすく解説します。
1. マイナンバーカードと健康保険証が一体化。「紙の保険証」を使えるのは7月末まで
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これまで、75歳以上の方には「後期高齢者医療被保険者証(紙の保険証)」が交付されてきましたが、2024年12月以降は新規発行が停止されています。
これに伴い、後期高齢者の医療保険証はマイナンバーカードを健康保険証として活用する「マイナ保険証」への一本化が進んでいます。
従来までの「紙の保険証」を利用できるのは2025年7月末までとなっており、8月以降は原則として「マイナ保険証」の提示が必要です。
しかし、約2000万人いる後期高齢者のうち、約700万人がマイナ保険証の利用登録を行っていないのが現状です。
では、マイナ保険証の利用登録をしない場合、8月以降はどのように扱われるのでしょうか。
2. 「マイナ保険証」の利用登録をしない場合はどうなる?
紙の保険証がなくなるからといって、すべての方がすぐにマイナ保険証に切り替えられるわけではありません。
特に、高齢の方ほど「マイナンバーカードの作り方がわからない」「手続きが難しい」といった声もあります。
そういった場合は、無償で「資格確認書」が送付されるため、紙の保険証代わりとして利用できます。
なお、資格確認書の交付対象者は以下のとおりです。
2.1 【申請不要で交付される方】
- マイナンバーカードを取得していない方
- マイナンバーカードを保有しているが健康保険証利用登録を行っていない方
- マイナ保険証の利用登録解除を申請した方・登録解除者
- マイナンバーカードの電子証明書の有効期限が切れた方
- 後期高齢者医療制度の被保険者で従来の健康保険証が失効する方(令和8年(2026年)7月末までの暫定措置)
2.2 【申請により交付する方】
- マイナンバーカードでの受診等が困難な要配慮者(高齢者、障害者等)であって、資格確認書の交付を申請した方
- マイナンバーカードを紛失・更新中の方
2.3 【更新時の申請が不要な方】
申請により資格確認書が交付された要配慮者
3. 「マイナ保険証」のメリットを知っておこう
資格確認書の交付により、マイナ保険証がなくても保険適用を受けられますが、利用登録するメリットがあるとされています。
3.1 データに基づくより良い医療が受けられる
マイナ保険証に薬歴や特定健診データの提供に同意すれば、医師・薬剤師がより正確な情報を把握できるため、重複投薬の回避や適切な処方が実現します。
3.2 手続きなしで高額療養費の限度額を超える支払いが免除される
事前の限度額認定証申請が不要となり、窓口で一定額以上の支払いを求められることがなくなります(同一月・同一医療機関において)。
3.3 マイナポータルで確定申告時に医療費控除が簡単にできる
マイナポータルから医療機関や薬局の診療・調剤記録を取得できるため、領収書を集める手間や入力の負担なしに、医療費控除申請が行えます。
3.4 医療現場で働く人の負担を軽減できる
顔認証付きカードリーダーによる資格確認で、問診や保険情報の確認作業が省略され、スタッフの事務負担低減・患者対応もスムーズになります。
4. マイナ保険証がない方は保険診療を受けられるように「資格確認書」を確認しましょう
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2025年8月以降、従来の紙の保険証が使えなくなりますが、マイナ保険証の利用登録をしていない方でも「資格確認書」によって引き続き保険診療を受けることが可能です。
とはいえ、マイナ保険証には医療費控除の簡素化や高額療養費制度の自動適用など、手間や費用を減らすメリットが多数あるとされています。
申請不要で送られてくる「資格確認書」を受け取るだけでも安心材料となりますが、将来の利便性を考えて、マイナ保険証の利用登録を前向きに検討している方もいらっしゃるかもしれません。
特にご家族に高齢の方がいる場合は、今のうちからマイナ保険証や「資格確認書」について、一緒に確認・準備を検討しておきましょう。
参考資料
加藤 聖人