今年は6月中に梅雨明けを迎えた地域もあり、すでに本格的な夏の暑さが到来しています。

連日続く猛暑のなかで欠かせない熱中症対策ですが、経済的な理由から「エアコンを購入するのが難しい」という世帯も少なくありません。

この記事では、各自治体が取り組む「低所得者向けエアコン購入費の助成制度」について3つの事例を紹介します。

1. エアコン購入費の助成制度事例(1)東京都中央区

東京都中央区では、区内に居住する住民税非課税世帯などを対象に最大10万円の助成を行っています。対象となる世帯の条件は下記の通りです。

  • 世帯全員が2025年度分の住民税が非課税の世帯
  • 生活保護受給中の世帯

助成上限額はエアコン本体購入が6万7000円、設置工事費が3万3000円の合計10万円となっています。

また、「エアコンが1台もないこと」や「冷房機能が使用できないこと」も条件となっており、事前に担当者が自宅訪問を行うことによって条件を満たしているか確認が行われます。

1.1 購入費を全額立て替える必要がある

東京都中央区の助成制度では、エアコンの購入にかかる費用を一度全額立て替えなければならない点に注意が必要です。

助成金が振り込まれるのは請求書を送付してから1~2ヶ月程度となっていますので、事前に購入にかかる費用を用意できるか確認しておきましょう。

2. エアコン購入費の助成制度事例(2)愛知県名古屋市

エアコン購入・設置費用を助成2/2

エアコン購入・設置費用を助成

出所:愛知県名古屋市「在宅高齢者エアコン設置等助成事業チラシ」

愛知県名古屋市では、市内に居住する高齢者世帯の住民税非課税世帯を対象にエアコン購入費の助成を行っています。対象となる世帯は下記の通りです。

  • 2026年3月31日時点で満65歳以上の方
  • 市民税非課税世帯、生活保護受給世帯及び中国残留邦人等支援給付を受けている世帯に属する方
  • エアコンを世帯で1台も所有していない方(故障により、自宅に使用可能なエアコンが1台もない方を含む)
  • 過去に本市からエアコン設置に係る助成または冷房器具の給付を受けたことがない世帯

助成額は9万2000円が上限で、エアコンの購入費だけでなくすでに設置しているエアコンの修理費に充てることもできます。

また、名古屋市についても「エアコンを世帯で1台も所有していないこと」や「故障などで冷房機能が使えないこと」が条件となっており、過去にエアコン設置の助成金や冷房器具の給付を受けたことがある場合は本制度を利用することができません。

2.1 購入前に申請が必要

本制度の助成金交付を受けるためには、購入を行う前に事前申請を行う必要があります。

交付決定前に購入したエアコンは対象外となってしまうため注意しましょう。

なお、助成金の申請には「受領委任払い方式」と「償還払い方式」の2種類があり、受領委任払い方式の場合は助成金額を差し引いた金額でエアコンを購入することができます。

3. エアコン購入費の助成制度事例(3)大阪府泉大津市

自治体によっては、住民税非課税世帯でなくても助成金の交付を受けられるところがあります。

大阪府泉大津市では、環境保全の取組の一環として省エネ家電の買い替えに対する助成制度を設けています。エアコンも対象となっており、最大2万円の助成が受けられる仕組みです。

先に紹介した住民税非課税世帯への助成制度と比較すると上限額は低くなるものの、負担の大きいエアコン購入費の助成を受けられるのは嬉しいポイントといえます。

対象となる条件は主に下記の通りです。

  • 市内に住所を持つ居住者
  • 市税等を滞納していない世帯に属する人

また、この助成制度は環境保全を目的にしたものであるため、対象となるのは省エネ家電への買い替えに限定されています。

具体的には「経済産業省資源エネルギー庁が発行している省エネ性能カタログにおいて省エネ基準達成率100%以上である家電」で、泉大津市内の店舗で購入する必要があります。

3.1 予算に達すると早期終了することもある

泉大津市が取り組む本制度は予算が600万円となっており、予算の範囲に達した場合は早期終了することもあります。

利用を検討する場合は、なるべく早めに交付申請を行うようにしましょう。

4. 居住する自治体の制度を確認してみよう

家計にとって大きな負担となりやすいエアコンの購入費ですが、自治体ではさまざまな助成制度に取り組んでいます。

助成の対象となる条件や上限額などは各自治体によって異なりますので、くわしくは居住する自治体へ確認してみましょう。

参考資料

椿 慧理