2. 「世帯年収1000万円」の世帯は日本にどのくらいいる?
近年、共働き世帯の増加により、「個人で年収1000万円超」と「世帯として年収1000万円超」では、大きな違いが生じるケースが少なくありません。
厚生労働省が公表した「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、世帯年収の分布は以下のようになっています。
世帯年収1000万円以上の世帯は全体の12.3%を占めており、個人の給与所得者における年収1000万円以上(5.5%)と比較すると、2倍以上の割合となっています。
この背景には、共働き世帯の増加が影響していると考えられ、夫婦共に働くことで、世帯全体の年収1000万円以上を目指せる家庭が多いのでしょう。
実際に、総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)二人以上の世帯 詳細結果 年次2024年」によれば、年収1000万円以上の世帯の約7割が共働きであることが明らかとなっています。
さらに、年収が低い世帯ほど共働き率も低い傾向があり、「収入水準」と「共働きの有無」には密接な関係があることがわかります。
こうした状況から、夫婦で共働きを選択することは、世帯年収1000万円以上を目指す上で有効な手段の一つと言えるでしょう。
では、そんな年収1000万円以上の世帯の貯蓄事情はどのようになっているのでしょうか。