2025年7月18日に総務省統計局より公表された「2020年基準 消費者物価指数 全国2025年(令和7年)6月分(2025年7月18日公表)」によると、総合指数は111.7、前年同月比で3.3%の上昇となっています。
2025年度の年金額は1.9%の引き上げにとどまっており、物価上昇率を下回っています。
これにより、年金生活者の実質的な購買力は低下し、生活の厳しさを感じる人もいるのではないでしょうか。
今回は、年代別の年金受給額や平均年金額をもとに、令和シニアの今の実態を紹介します。
1. 【2025年度】厚生年金・国民年金の年金月額
まずは、2025年度の厚生年金と国民年金の年金月額を紹介します。
2025年1月24日に厚生労働省より公表された「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」によると、2025年度の年金額は前年度比で1.9%引き上げられました。
この改定は、2025年4月分からすでに適用されており、8月支給額にも1.9%の増額が適用されています。
【2025年度・年金額の例(月額)】
- 国民年金(老齢基礎年金:1人分):6万9308円 ※前年度より1308円上昇
- 厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額):23万2784円 ※前年度より4412円上昇
厚生年金の23万2784円は、夫婦がともに40年間保険料を納め続けた場合のモデルケースです。
しかし、実際には非正規雇用や自営業、離婚・単身などの理由から、この条件を満たしていない人が多数を占めています。
国民年金のみの受給者では、月6万円前後での生活となり、生活が厳しくなる傾向です。