4. 【新NISA】積立投資でインフレに負けない資産形成を

インバウンド需要は好調な兆しですが、国内では物価高が続くなか、預金だけでは資産が目減りするという不安も広がっています。そこで注目されているのが、新しい少額投資非課税制度「新NISA」です。

2024年から制度が刷新され、年間360万円までの投資が非課税で運用できるようになりました。

4.1 積立投資で「毎月3万円」を積み立てたら資産はどう増える?想定利回りごとにシミュレーション

将来に向けて資産をしっかりと築いていくために、「新NISA」はとても頼もしい制度です。たとえば、毎月3万円をコツコツと積み立てていった場合、どのくらいお金が増えるのかを、年利ごとにシミュレーションしてみました。

積立投資シミュレーション表(毎月3万円)

積立投資シミュレーション表(毎月3万円)

LIMO編集部作成

仮に年利5%で運用した場合、20年間積み立てを続けると、元本は720万円ですが、運用益が約510万円つき、最終的には約1230万円にまで増えます。10年間の場合でも、元本360万円に対して約105万円の運用益が見込め、合計で約465万円になります。長く続けるほど、しっかり資産が育っていくのがわかります。

もちろん投資には元本割れなどのリスクもありますが、「長期・分散・積立」を意識して続けていけば、リスクを抑えながら運用することが可能です。昨今、日々の生活に影響されにくい「第二の収入の柱」として、新NISAの積立を活用する人が増えてきました。

まずは、家計に負担のかからない範囲から始めてみるのがよいでしょう。

※毎月3万円(年間36万円)を継続的に積み立て、利回りが安定している前提のシミュレーションです。
※元本:30年で1080万円

5. まずは身近なお金の整理から

2025年上半期の売れ筋商品を振り返ると、価格高騰による生活必需品の需要増、インバウンドによる消費拡大、そして巣ごもり需要の余波が複雑に絡み合っていることが見えてきます。

中でも、米のような生活基盤となる商品の価格上昇は、家計へのインパクトも大きく、今後の消費行動にも少なからず影を落とすことが予想されます。

こうした変化の時代だからこそ、日々の支出を見直すと同時に、将来に向けた資産づくりも意識しておきたいところです。

日々の「買い方」や「使い方」を整理することは、自分の暮らしを整える第一歩となるでしょう。変わりゆく消費動向をヒントにしながら、今の生活やお金の向き合い方についてゆっくり考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

中本 智恵