6. 老後も働き続けるという選択肢も

十分な資産形成が難しいということであれば、老後も働き続けるというのも一つの選択肢です。

近年では、元気なうちは働き続けたいと考える高齢者も増えており、収入の確保だけでなく、社会とのつながりや心身の健康維持の観点から勤労を継続する人も少なくありません。

実際のところ、総務省のデータに基づくと、65歳~69歳のゾーンでは、過半数が勤労を継続している状況です。

65歳以上の年齢階級別就業率の推移(2013年~2023年)

65歳以上の年齢階級別就業率の推移(2013年~2023年)

出所:総務省統計局「高齢者の就業(労働力調査、OECD.Stat)」

これは給与所得者に限ったデータではありますが、同年齢層の平均年収は年間約354万円にのぼります。

年齢階層別の平均給与

年齢階層別の平均給与

引用:国税庁「民間給与実態統計調査」

この数字からも、毎月3万4058円の赤字を補うだけであれば、必ずしもフルタイムで働く必要はないことがわかります。心身の負担や働く目的、希望する収入水準を照らし合わせながら、自分に合った働き方を見つけることが大切です。

参考資料

中本 智恵