8月はお盆や帰省などで出費が増えやすい時期ですが、年金だけで生活している方にとっては、毎月の支出と収入のバランスが気になる季節でもあります。そんな中で知っておきたいのが「年金生活者支援給付金」です。
これは所得が一定以下の年金受給者に支給される制度で、生活の負担を少しでも軽くするためのものです。
この記事では、老齢年金生活者支援給付金の対象条件や2025年度の給付額をわかりやすく解説します。
記事後半ではシニア世代の厚生年金・国民年金の平均月額を一覧表で紹介します。暑さが続くこの夏、家計の助けになる制度を改めて確認してみませんか。
1. 「老齢年金生活者支援給付金」の給付要件は
「年金生活者支援給付金」は、基礎年金を受給中の人が一定の要件を満たす場合に、年金に上乗せして受け取ることができるお金です。
給付金の種類は「老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の3つです。
ここではシニア世帯の暮らしとかかわりが深い「老齢年金生活者支援給付金」について、整理してお伝えします。
1.1 老齢年金生活者支援給付金 支給要件
以下の3つの要件をすべて満たす場合、老齢年金生活者支援給付金の支給対象となります。
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後生まれの方は88万9300円以下、昭和31年4月1日以前生まれの方は88万7700円以下(※)
老齢年金生活者支援給付金の判定に、障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。