暦の上では秋を迎えましたが、まだまだ厳しい残暑が続いています。
朝晩もエアコンが手放せず、家計を圧迫する光熱費に頭を抱える家庭も少なくないでしょう。支出が増える分、収入が増えればいいのですがそうとも限りません。
特に老後を迎えると、収入は年金に限定される世帯がほとんどとなるため、やりくりに頭を悩ませるものです。現役時代のうちにある程度の老後資金を貯めたいと思いつつ、なかなか長期的な貯蓄にまで手が回らないという人も多いのではないでしょうか。
実際にどれくらいの高齢者世帯が十分な貯蓄を保有しているのか、その実態はあまり知られていません。
この記事では、総務省の家計調査から「65歳以上の世帯の貯蓄事情」に注目します。貯蓄4000万円以上を保有する世帯の割合や、その平均値・中央値を見ていきましょう。
高齢者世帯の半数以上が「生活が苦しい」と感じている現代。経済的な不安を少しでも軽減できるよう、今のうちからできる対策を考えていきます。
1. 高齢者世帯の半数以上が「生活が苦しい」と回答
厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」という統計データによると、高齢者世帯(65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の者が加わった世帯)の半数以上が「生活が苦しい」と回答しています。