物価上昇や医療費の増加など、老後の生活資金に漠然とした不安を感じる方は少なくありません。
とくに、年金だけでは「ゆとりがない」と感じるシニア世代も増えています。
そうしたなか、年金やその他の所得が一定基準以下の方を支援する「年金生活者支援給付金」という制度があるのをご存知でしょうか。
この記事では、公的年金の平均受給額を確認しつつ、2025年度に引き上げられた年金生活者支援給付金の支給要件や平均給付月額について、具体的に解説していきます。
1. 令和シニアが受け取っている「厚生年金と国民年金」の平均月額はいくら？
厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、公的年金の平均月額は、国民年金（老齢基礎年金）の場合で5万円台、厚生年金（国民年金部分を含む）では14万円台となっています。
ただし、グラフに示されているように、厚生年金を月25万円以上受給している人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月2万円未満という低年金の人もおり、受給額には大きな幅があります。
こうした中で、年金とその他の所得を合わせても一定基準額以下となる場合には「年金生活者支援給付金」を受け取れる可能性があることをご存じでしょうか。
次章では、この「年金生活者支援給付金」の支給要件や金額について整理していきます。
