株式市場の振り返り-日経平均株価は大幅続伸、今年最大の上昇率で20,000円台回復

2018年12月27日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,077円(+750円、+3.9%) 大幅続伸
  • TOPIX 1,501.6(+70.1、+4.9%) 大幅続伸
  • 東証マザーズ総合指数 826.6(+50.8、+6.6%) 大幅続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:2,112、値下がり銘柄数:11、変わらず:6
  • 値上がり業種数:33、値下がり業種数:0
  • 年初来高値更新銘柄数:4、年初来安値更新銘柄数:6

東証1部の出来高は15億7,642万株、売買代金は2兆6,918億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。NYダウが史上最大の値上げ幅(前日比+1,086ドル高)を記録するなど、米国株の急反発を受けた買い戻しの動きが強まりました。年末近くで市場参加者が少なかったにもかかわらず、売買代金は2兆7,000億円弱の(この時期としては)高水準となっています。ちなみに、昨年の同日の売買代金は約1兆7,000億円に過ぎませんでした。

そのような中、日経平均株価も大幅反発となりました。ただ、後場の半ばに一時+844円高まで上昇する場面が見られた後は、やや失速して引けています。それでも、今年最大の上昇率となる大幅続伸となって、終値も3日ぶりに20,000円台を回復しました。

なお、TOPIXも同じような値動きで大幅続伸となりましたが、上昇率は日経平均株価を大きく上回りました。これは、大型株以上に、中小型株への買い戻しが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は大幅続伸、売買代金は連日で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は6,523万株、売買代金は966億円となり、いずれも前日より減少しました。ただ、売買代金は連日の1,000億円割れながら、相応の水準を維持しています。前々日までの投げ売り状態は終わったと見ていいでしょう。

また、総合指数は終値で+7%高に迫る急騰となり、一気に800ポイントを回復しました。今後は引き続き、個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになると思われます。

ソフトバンクGが7日ぶり大幅反発、シャープとルネサスエレクトロニクスが爆騰

個別銘柄では、主力株が買い戻されて軒並み大幅高となりましたが、とりわけ、ソフトバンクグループ(9984)が一時+8%高に迫る急騰で7日ぶりの上昇となったのが目を引きました。また、先週上場したソフトバンク(9434)も大幅上昇となりましたが、依然として公開価格(1,500円)を下回ったままです。

その他では、ダイキン工業(6367)、テルモ(4543)、リクルートホールディングス(6098)、資生堂(4911)、花王(4452)、デンソー(6902)などが終値で+5%超高の急騰で引けました。

また、自動車株では三菱自動車(7211)、いすゞ自動車(7202)、SUBARU(7270)、ヤマハ発動機(7272)などが急騰し、ハイテク株ではシャープ(6753)が一時+10%超高、ルネサスエレクトロニクス(6723)が一時+11%超高の爆騰となったのが注目を集めました。

一方、値下がり銘柄はわずか11しかなく、限りなく全面高に近い状況でした。したがって、特筆すべき下落銘柄はありませんでした。

新興市場(東証マザーズ)では、前日に一時ストップ安となったEduLab(4427)が今度はストップ高となり、ZUU(4387)、メドレックス(4586)、農業総合研究所(3541)、フリークアウトホールディングス(6094)などもストップ高となりました。なお、公開価格を大幅に下回ったままのメルカリ(4385)は久々に大幅高となったのが目を引きました。

葛西 裕一