5. 【2025年度版 改定ポイント】年金の支給額はどう変わる?
2025年度からは、前述の「年金生活者支援給付金」だけでなく、公的年金の金額も改定されます。
ここでは、若い世代にもぜひ知っておいてほしい「年金」の基本について解説していきます。
5.1 今年度、年金の支給額は変わりましたか?
2025年度の年金額は、2024年度に比べて1.9%引き上げられました。
年金額は、物価や賃金の変動に合わせて毎年見直される仕組みとなっています。
物価が大きく上昇しても、賃金の伸びがそれほどでない場合には、年金額の引き上げ幅は賃金の上昇率に合わせて抑えられます。
これは、現役世代の負担が過度に増えないよう配慮するための仕組みです。
つまり、年金額は経済状況に応じて調整され、特に物価が高騰した場合でも、現役世代の負担とのバランスを踏まえて決定されるのです。
6. 年金生活者支援給付金の支給対象となる方は「申請手続きを忘れずに」
ここまで「年金生活者支援給付金」や「国民年金と厚生年金」の平均年金月額について確認してきました。
皆さんの今の生活費と比較してみると、老後生活を年金だけに頼ることを不安に感じた方も多いのではないでしょうか。
2025年度の国民年金や厚生年金は、前年度よりも1.9%増額されています。
また、年金生活者支援給付金については前年度よりも2.7%増えています。
年金生活者支援給付金の支給対象となる場合、国民年金や厚生年金に上乗せして支給されるため、支給要件を満たしている方は申請手続きを忘れずに行いましょう。
参考資料
執筆者
ファイナンシャルアドバイザー/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
大阪府茨木市出身。関西学院大学商学部卒業後、住友生命に入社し生命保険販売業務に携わる。若年層から高齢層までの幅広い世代へ向けた保険の総合的なプランニングを得意とする。また法人に対しても事業承継や退職金、福利厚生等のリスクに備える商品も提供。表彰歴多数。
現在は個人向け資産運用のコンサルティング業務を行う。一種外務員資格(証券外務員一種)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)を保有。(2024年12月3日更新)
監修者
マネー編集部社会保障班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに社会保障制度や社会福祉、公的扶助、保険医療などをテーマに関する記事を執筆・編集・公開している。
マネー編集部社会保障班は、地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子など、豊富な経験と知識を有した編集者で構成されている。表彰歴多数の編集者も複数在籍。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務や、国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担った実務経験者も在籍している。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2025年8月26日)