総務省は6月27日に6月の東京都区部の消費者物価指数(CPI、中旬速報値、2020年=100)を発表しました。
消費者物価指数(速報値、2020年=100)は、生鮮食品を除いた総合で110.3となり、前年同月比で3.1%の上昇となりました。
水道料金の無償化といった一部の公的対策により、前月(3.6%)よりはやや落ち着いたものの、依然として3カ月連続の3%超えが続いています。
こうした物価上昇は、年金を主な収入源とする高齢世代、特に70代の生活にも少なからず影響を及ぼしています。日々の暮らしにかかるコストがじわじわと増えるなかで、現役時代とは異なるやりくりや選択が求められるようになってきています。
今回は、70代がどのような生活をしているのか、様々な調査結果をもとにシニアライフのリアルをイメージしていきたいと思います。
1. 投資の目的は「老後資金」が最も多い
投資信託協会の調査によると、投資信託保有者・経験者のおよそ半数が「老後の生活資金」を目的に挙げており、他の項目を大きく上回る結果となりました。
特に注目すべきは、20代であっても4割以上が「老後の生活資金」を意識して投資している点です。若い世代の間にも、将来の生活に対する不安が広がっていることがうかがえます。
このように、世代を問わず「老後に備える」意識が投資の大きな動機となっていることがわかりました。
投資信託だけでなく、次の章では家計の金融資産の現状についても見ていきましょう。