2025年6月13日の参議院本会議で、年金制度改革法案が可決・成立しました。老齢基礎年金の底上げなどが注目されますが、遺族年金制度も大きく変わります。

本記事では、遺族年金の見直しによって影響がある人とない人について解説します。

万が一に備えて、遺族年金制度について考えるきっかけとしてください。

1. 遺族年金の主な見直し点

遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類がありますが、今回改定の中心となるのは遺族厚生年金です。

遺族厚生年金が支給されるのは、厚生年金の加入者(または加入したことのある人)が死亡したとき、死亡者とその遺族が一定要件を満たした場合です。

遺族年金の主な改定点は次の通りです。

  • 男性の年齢要件の撤廃
  • 5年間の有期給付への移行
  • 中高齢寡婦加算の段階的廃止 など

また、5年間の有期給付への移行に伴い、有期給付加算(年金額増額)や死亡時分割制度が新たに導入されます。それぞれについて、影響のある人とない人を見ていきましょう。